第88話【さらば!!絶望と混沌埋めく場所よ】


 騒動の後――――園で起った出来事は、厳重に口止めされ秘密裏に処理された。


 傷病人等は手厚く手当てを受けたらしいが、鬼のテンザだけが行方不明らしい。


 被害が凄まじいらしいが、魔界の匠達の手に掛かれば、半日も待たずして元通りになるらしい。

 恐るべし魔界マジック。


 先に逃げていた僕と娘のフレデシカは、別口で魔王城へと帰って行った。


 重症で運ばれたユリシャ妃は暫くの間は、魔王城に帰って絶対安静を強いられるみたい。


 運ばれる最中、手の中には今回の大会景品が握られていた。


 歯で封筒を破き、唇を使って取り出す。

 視線を巡らせる間もなく、即座に理解した。


『一位の景品がこれ?……フンッ――――』と小さく呟いて力を緩めた。


 ユリシャから投げられた1枚のチケットは、風に舞い何処かへ消えてしまった。


 そこには、こう書かれていた。〝極レア間違いなし!!さぁ、あなたを誘う100年間の絶望パス券!!〟



『もう二度と行くもんですか……』と言ったユリシャの声は誰にも届かなかった――――



憎虚憎虚幽怨血ニコニコゆうえんち編〟


 ――――完――――






〝次回予告〟



 死天王面接編+母の訪問編


 執筆中……

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