見つけた日・9
翌朝。
マナカーゴの荷台で目を覚ました俺は、違和感を覚えた。
幌をまくって外を覗くと、王都ウィンガルディアの白い城壁が朝日に照らされている。
しかし、目的地は目前だというのに、マナカーゴは停車していた。
「ハイドレイさん、どうかしましたか⋯⋯?」
御者台のハイドレイさんに声を掛ける。彼は腕を組みながら天を仰いでいた。
「ああ、起きたのかいシャーフ君。いや、少し困った事が起きてね」
「困った事⋯⋯。もしかして故障ですか?」
「まあ経緯を説明すると、キミがあまりにも気持ち良さそうに寝ていたものだから、安眠を邪魔しては申し訳ないと思い、ゆっくり目に走っていたのさ。そうすると、予定よりも遅く王都に到着する事となったわけで――」
そこで違和感の正体に気づく。
先程から、地響きがこちらに向かって近づいて来ているのだ。
「王様ーーッッ!!」
「――やれやれ、これでまた監視が厳しくなるね」
轟音と共に、王都側からやってきた大型のマナカーゴが目の前に停車する。
その御者台に乗っていたのはサンディさんで、怒り八割、心配二割ほどが配合された表情を浮かべていた。
「何やってんですか!? 明日の昼からリンゼルで会食が⋯⋯! ってシャーフ君も!?」
「ど、どうも」
「はっはっは、どうも」
「どうも――じゃないですよ! 本来なら昨晩からリンゼルに向かっている手筈だったのに! 早く城に戻って準備をして下さい!!」
サンディさんは御者台から御者台に飛び移ると、ハイドレイさんの脇に腕を回し、軽々と抱え上げる。成人男性を持ち上げるとは、なんたる膂力か。
俺が慄いていると、サンディさんは首だけでこちらを振り返った。その表情から怒りは消え、心配だけが残っていた。
「……って、シャーフ君、お姉さんは?」
「……ガセだったみたいです。無駄足でした」
「そう……服もボロボロね」
「面目ないです。あ、剣を……」
「
サンディさんは、ハイドレイさんを抱えたまま再び御者台に飛び移る。
「慰めてあげたいけど、ごめんなさい、時間が……」
「大丈夫です。ありがとうございます、本当に……」
「ん。じゃあ、またね……つーか急ぎなさいよ! 後夜祭は今晩よ!? いい!?」
「はひっ」
「よろしい!」
俺の情けない返事を笑顔で受け取り、サンディさんはマナカーゴをバック走で発進させる。ドリフトしながら方向転換し、一直線に王都へと爆走していってしまった。
その去り際、荷台の上のハイドレイさんが帽子を脱ぎ、それを旗のように振っていた。別れの挨拶か、はたまたSOS信号か――。
「……クラウンガードって、王様のお守りみたいな仕事なのか?」
……とにかく足は手に入った。急いで学園まで戻ろう。
***
昔の人は、なかなか的を得たいい言葉を遺している。
――二兎を追う者は一兎をも得ず。
今回の場合、二羽のウサギはアンジェリカとパティに置き換えられるだろう。
収穫祭のタイムスケジュールを把握していなかった俺に全面的な非があるのは間違いない。
ハイドレイさんから借り受けたマナカーゴが遅かったのも原因のひとつだが、そこに文句を言うのはお門違いだ。
まあ、つまり、俺がリンゼル学園都市に戻った時には、収穫祭は終わっていた。後夜祭もなにもかも終わったらしく、旧ウィンガルド王城からは、灯が消えていた。
「……何やってんだ、俺は、本当に……」
ボロ小屋に戻ってもゼラはいなかった。俺はマナカーゴを停め、ふらふらと麦畑――バストロ農場へと向かう。
誰とも顔を合わせたくなかったので、人気のないあそこならうってつけだろうと、ぼんやりとした頭で考えた結果だった。
***
「――不純異性交遊ァァーーッ!!」
リンゼル魔法学園 魔法薬学教師、ロナルド・タリオンは、背負った樽から伸びたホースを生垣に向け、内部の液体を霧状に噴射する。
「うわああっ」
「キャーッ!」
「貴様
生垣の陰に隠れて逢瀬をしていた男女は、頭からピンク色の霧を被り、悲鳴を上げながら飛び出す。
「フハハ!! その染料は三日は落ちんぞ! 脳内ピンク色の貴様等にはお似合いだ!!」
「最悪だー! 嫉妬してんじゃねーよバカ教師ー!」
「もう最っ低ー! 童貞ー!」
「顔覚えたぞ貴様等ァーーッ!!」
図星を突かれ、憤怒の形相でピンク色の霧を散布するロナルド。
この収穫祭における風紀の維持を任命されていたのは事実だが、私怨も混じっていた。
隠れて逢瀬を繰り広げていた他の生徒も逃げ惑い、やがて城の中庭は静寂に包まれる。
「ふぅーっ……ここの
ロナルドが場所を移そうとした瞬間、中庭を横切ろうとする影を発見する。
薄暗くてよく見えないが、覚束ない足取りで歩いている女生徒だ。よもや飲酒――ロナルドは青筋を浮かべながら笑みを浮かべるという器用な顔芸を披露しながら、女生徒に近づく。
「貴様ァ……! 成人していようとも! 学園に在籍中の飲酒は校則で禁止されてリャァァッ!!」
「わきゃぁぁっ!?」
ロナルドがピンク霧を散布しようとした瞬間、女生徒が悲鳴を上げてすっ転んだ。主にロナルドの奇声に驚いての事であった。
「……むっ?」
違和感を覚えたロナルドは、今まで見廻を悟られないように消灯していたカンテラを灯す。
そのサマードレスを着た女生徒は籠を抱えており、中に詰められていたであろう果実や、包装紙に包まれた屋台の食べ物が地面に散らばってしまっていた。
足取りが覚束なかったのは、荷物の重量によるものだった――ロナルドはバツの悪そうな表情を浮かべ、地面に散らばった食べ物を拾い上げる。
「片付けか? 驚かせてすまなかったな――む?」
「あ、いえ……」
「貴様は確か、パティ・スミスと言ったな」
「ひゃい……ごめんなさい、あたし、シャーフとゼラちゃんを探してて……」
女生徒の正体はパティだった。
ロナルドはパティの手を引いて立たせ、籠の中にせっせと果実を詰めていく。
「あの馬鹿兄妹を? 奴ら、収穫祭中は見かけなかったが?」
「はい……だから、お腹すいてないかなって思って。屋台の残りとかを分けてもらってたんです」
「ふむ。あの小屋にもいないのか?」
「はい……」
濡れた子犬のようにしょぼくれるパティを見て、ロナルドは顔を顰める。
「
「はたけ⋯⋯ですか?」
「なんだ、知らんのか。
パティは突然笑い出したロナルドに軽く引きつつ、ぺこりと頭を下げてその場を後にした。
***
「ゼラちゃんが言ってたことも正しいかも⋯⋯。あの先生ちょっとこわい⋯⋯」
いまだに背後で高笑いを続けるロナルドに慄きながら、パティは農場へと歩く。しかし、過剰に食物を詰めた籠は重く、よたよたと覚束ない足取りになってしまう。
「でもゼラちゃんよく食べるし⋯⋯シャーフも⋯⋯」
――麦を育てる。
パティは、先ほどのロナルドの言葉を反芻する。
その真意は分からない。そもそも、この学園に入学してからというもの、シャーフとあまり言葉を交わせていなかった。
「あっ!」
石畳の出っ張りにつま先が引っ掛かり、パティは前方につんのめる。
再び籠の中身をぶちまけてしまう――と思った瞬間、何者かがパティの体を支える。
「こんばんは、お嬢さん。私でよければご一緒しましょうか?」
「先輩……」
マリア・ヴィスコンティが、爽やかな笑みを浮かべていた。
パティは礼を言い、籠の中身の半分をマリアに持ってもらい、再び歩き出す。
「パティ、あの話、考えてくれたかい?」
「はい……いえ……」
「急な話で済まないと思っている。だが、決して悪くない話だと思うよ」
「……はい」
中庭を抜け、魔法試験場を横切り、山道を少し下り、二人は農場地帯へとやってきた。
「さて、シャーフ君は本当にいるのかな? 見たところ、
「ロナルド先生はバストロ農場って言ってました」
「バストロ……聞いたことはないが、奥の方かな?」
農場の奥地に向かうにつれ、家畜や野菜のにおいに混じって、パティの鼻腔には懐かしい香りが届いていた。
自然と涙が溢れる。もう戻らない故郷への憧憬が、胸にあふれるようだった。
やがてたどり着いた先は、天高く月が昇り、銀色の光が降り注いでいた。
それを身一杯に受けて輝くは、大きく実った金色の稲穂。
その中に佇む少年の金髪もまた、同じように輝いていた。
「なあウォート……俺がいない間に何があったの、これ……」
「ゴゴ……」
シャーフの独り言が聞こえる。
それに応えるように、石を擦り合わせたような音が響いたが、それは風に掻き消された。
「ふっ……お邪魔しちゃ先輩にどやされるね。 じゃあパティ、また」
「あっ、はい! ありがとうございます、先輩――」
マリアは踵を返し、来た道を引き返していった。
パティは籠を抱え直すと、麦畑に向かって踏み出す。
その先で待つものは――。
***
――なんということでしょう。
二日前に植えた麦が、もう生ってしまっていた。
「ゴゴ……昨晩からニョキニョキと生えてきマシテ……。麦踏みをするヒマもありませんデシタ……」
ウォートがしょんぼりとしている。そんなに麦踏みがしたかったのか。
ともかく、この異常すぎる成長は、元管理者のロナルド先生に話を聞いたほうがいいだろう。
問題はウォートの存在を隠し通せるかだが――。
「――シャーフ」
多分、この世の誰よりも聞き慣れた呼び声。
振り向くと、パティが立っていた。
何故ここに――?
「シャーフとゼラちゃん、お腹すいてると思って。収穫祭中は学食も開いてないし」
「――ああ、そっか。それが焼きバッタ?」
「それは入ってないよー。ゼラちゃんはおいしそうに食べてたけど、あたしは見た目がちょっと」
「おいしそうにって……ゼラの表情なんてわからんだろ」
「シャーフは分かってないなあ! ゼラちゃん結構表情豊かだよ?」
「アレが表情豊かって言うなら、生鮮市場の魚は劇団入りできるな」
「もー! そんなこと言わないの!」
「もーって、牛か」
「ぶー、牛じゃないもん!」
「豚か……」
「豚じゃないもん!!」
学園に来てからあまり言葉を交わせていなかったが、いざ話してみると、すらすらと言葉が出てくる。
こんなやり取りも久しぶりだ。頬を膨らませて怒るパティを見ていると、不思議と心が落ち着く。
これなんだ。俺が求めてやまないものは。
思えば――あれ以来、本当に心が休まる瞬間なんてなかったのかもしれない。
そんな中で、俺の日常の象徴であったパティに、そばにいて欲しかったんだ。
いつか、きっと。アンジェリカと、三馬鹿と、再会できたとして、その先も、ずっと。
「…………」
「…………」
会話が切れ、風が二人の間を通り抜ける。
麦畑の中でパティと向き合うなんて、まるであの時の再現だった。
「…………返事」
口の滑りが良くなったせいか、勝手に言葉が零れ落ちた。
「……え?」
「ずいぶん、遅くなったし……ひどいこと言っちゃったけど……もう一度、返事をしてもいいかな……?」
「シャーフ……?」
俺は首からペンダントを外し、握りしめた。
*
『じゃ、じゃあ! あたしがもし、その男の子に告白されたら……』
『パティが良いって言ったら? それは――』
『⋯⋯⋯⋯あ、明日! 答えを聞かせて! それまでに心の準備しておくから!』
『なんの返事だよ⋯⋯』
『――――シャーフのこと、好き』
*
前に踏み出し、パティの首にペンダントを掛ける。
「ほ……?」
「”ほ”って」
パティは素っ頓狂な声を上げ、目を白黒させた。
「なにこれ?」
「え、ああ、いや……こないだ剣術の試験で一位を取って、その景品と言うか……」
「ほ……? きれいだね。土の魔晶? くれるの?」
「あ、ああ。だから、これが返事というか……」
「返事が……ペンダント……?」
……ん?
何かがおかしい。絶望的に、俺とパティの"何か"が噛み合っていない気がする。
「いや、だからさ、ウォート村の隣町の学校であったんだろ? テストで一番の証を渡すと、その……」
「⋯⋯あー!」
パティはようやく合点がいったのか、目を見開いた。
「あーあー! アレね! ごめん、あれウソ……」
「………………は?
鷽――スズメ目アトリ科ウソ属に分類される鳥類。
ではなく、嘘?
「アリとサムとノットと口裏合わせて……でっち上げちゃった」
てへぺろ、と舌を出すパティ。かわいい。
ではなく――。
「⋯⋯ペンダント返せっ」
「やだー! もうあたしのだもん!」
今更ながら、こんなちっぽけな約束に拘っていた自分が馬鹿らしくなり、恥ずかしいやら情けないやらでパティのペンダントを奪おうとするも、パティは激しく抵抗する。
「じゃ、じゃあシャーフはあたしがす、好き⋯⋯って事だよね!? そういうこと!? やったーー!」
「違うっ! いや違わないけど! とにかく返せ、お前コラっ!」
「返しませーん! 愛の証だもーん!」
「ちーがーうー! バカ子! 牛子! 豚子!」
「バカじゃないもん牛じゃないもんブタじゃないもぉぉ――あっ!」
揉み合いになり、踊るようにフラフラと、二人で麦畑の上に倒れ込む。そこからゴロゴロと、畝の上を転げ回った。
「アァ⋯⋯ワタシの畑がメチャメチャにナル⋯⋯」
ウォートの嘆きを遠くに聞きながら、やがてパティの上に覆いかぶさるようにして止まる。
白いサマードレスは泥だらけになってしまっていた。俺のスーツも切り傷やら泥やらで、下ろしたての頃の面影は最早どこにもない。二人してボロボロだ。
俺もパティも息荒く、瞳の端に涙が浮かんでいて、だけどなぜか可笑しくて、お互いに笑った。
「シャーフの、笑ったとこ、久しぶりに見た」
「俺は、いつも、笑顔だよ。目ェついてんのか」
「違くて、村にいた時みたいなの」
そうだろうか――パティが言うならそうなのだろう。
「⋯⋯服、ドロドロになっちゃった」
「サンディさんがキレるな」
「シャーフに汚されたって言うもん」
「やめろバカ。誤解を招くだろ」
腹の底からくっくっと、笑みが浮かんでくる。
こんな馬鹿みたいな、でも掛け替えの無いやり取りが可笑しくて、愛おしくて仕方がなかった。
「⋯⋯そういえばー、ここ三日ほど『おはチュー』が無かったんだけどー」
「そう言えばそうだな、忘れてた。だが取りにこないパティが悪い」
「あたし悪くないもん。というわけで溜まってた分を要求します」
「それは却下だ」
「なーんでー!」
なんでと言われても。
あの『挨拶のキス』は、あくまで俺が父親代わりとしてのものだ。
これからは意味合いが、関係が変わってしまうのだから、今まで溜まった分は失効となるのが道理だろう。
「⋯⋯あのさ」
「うん」
「俺たち、ボロボロになったよな。や、今の状態じゃなくて⋯⋯」
「⋯⋯うん」
「俺さ、いまだにみんなでいた時を思い出して、どうしようもなく⋯⋯」
パティの頬に雫が落ちる。それは彼女のふっくらとした頬を伝い、地面に吸い込まれて行った。
「帰りたくなるんだ⋯⋯」
「⋯⋯うんっ」
俺の頭にパティの腕が回され、胸に引き寄せられる。
「もう戻る事は出来ないけど、それでも可能な限り元に戻したい⋯⋯繋ぎ直したいんだ⋯⋯」
「うん⋯⋯この麦畑もそうなんだね」
「うん⋯⋯。だから⋯⋯こんなちっぽけな願いしか持てない俺なんだけどさ⋯⋯良かったら――」
パティの心臓の鼓動が聞こえる。
早鐘のように刻まれている鼓動は、焦燥感などはなく、不思議と安堵できた。
俺はパティの抱擁から抜け出し、彼女と顔を合わせ、言う。
「――ずっと、一緒にいてくれないか」
パティは顔を赤くし、梅干しのようにくしゃくしゃにした。
ともすれば変顔、顔芸とも形容できるその顔は、パティの本気の泣き顔だった。
「いどぅよぉ⋯⋯いばれだぐでぼ、ずっどいっじょでぃ、いどぅよぉぉ」
「あー、えー、なんて?」
「ずっど一緒にいどぅっでばぁ!!」
「いやもう解読不能なんだが⋯⋯。しかし久々に見たが、泣き顔ブッサイクだな⋯⋯」
「もおおーー!! んんんんー!!」
次の瞬間、梅干し――否、パティの顔が目前に迫り、唇を奪われた。
ぶちゅ、と。雰囲気も何もあったものではない。思い切り唇を吸われ、恐らく明日には明太子のように腫れ上がっているに違いない。
「ぢゅうううーーっ!!」
「んんんーーっ!?」
「んぐぐぅぅ!! んんんーーっ!!」
とてつもない力に、引き剥がす事も困難だ。
かつて、ここまで色気のないキスシーンがあっただろうか。いやあってたまるか。
おかしい。予定では静かに、幸せなキスをして終了だったのに、こんな『エイリアン』の『フェイスハガー』が顔に張り付いたような――というかそろそろ呼吸がやばい。
「んっ! んんっ!!」
「ぶぢゅはあっ!!」
エイリアン――もといパティの背中を強く叩くと、ようやく寄生が解除された。
二人の間には粘液の糸が伝う。唾液とか色気のあるものでは断じてなく、パティの鼻水である。
「死ぬわバカ!」
「バカじゃないもん死なないもん! シャーフはあたしが幸せにするから!」
「はあ!? 俺がパティを幸せにするの!」
「あたしだもん!!」
「俺だって!!」
「――では、お互いがお互いを幸せにするとして、はみ出た分を私が貰ってあげましょう」
訳の分からない言い合いをしていると、頭上から無機質な声が降り注ぐ。
「これで三人とも幸せです。ラブアンドピース。いえーい、いえーい」
ゼラだった。果実を頬張りながら、相変わらずの無表情で、俺とパティの死闘を見下ろしていた。
「ゼラぢゃん! どこいっでだのぉぉ!!」
パティは俺から離れ、寄生先をゼラに移す。
えっ、パティの優先順位って俺よりゼラが上なの? 俺、ゼラに負けたの?
「おうおうパティ子、とてつもないブサ顔です。幸せなら笑いなさい」
「わだっでどぅよぉぉ!!」
「私が欲しいのはそうじゃないのです。もっとニコっと。こうするのです」
「ほっぺつままないでぇぇ!!」
そのやり取りを眺めながら、俺は――、
「――あはははっ!」
――思い切り、笑った。
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