前のエピソード――香澄の日記(四)

一〇章二人を震撼させた真相とは！？

　　　　　　　　　　　　　　『用語補足説明』

夢遊病……睡眠障害の一種で、脳が眠っている間(睡眠時)に身体を動かしてしまう症状がある。発症原因として、極度のストレスやホルモンバランスの乱れなどが関係している。別名「睡眠時遊行症（すいみんじゆうこうしょう）」と呼ぶ。

　一番の注意点は、夢遊病を発症している間の行動について本人の記憶がないということ。第三者からの指摘によって、そこで本人がはじめて症状について意識するというケースも珍しくない。

　主な症状として、無意識のうちに冷蔵庫の食べ物を食い荒らす・自分が寝ていた場所と違うところで目が覚める――などがある。

解離性同一性障害……精神病の一種で、本来の性格とは異なる人格が形成される。発症原因はPTSD(心の傷（トラウマ）)といった心理的要因をはじめ、いじめや虐待といった身体的要因など。

　別名二重人格や多重人格とも呼ばれており、俗語ではこちらの方が知名度がある。だが医学界においては、解離性同一性障害という言葉が使用されるケースが多い。

　なお解離性同一性障害と夢遊病の関係は密接なものがあり、二つの症状を同時に発症してしまうケースも少なくない。

　　　　　　　　　　　　　『場所説明一覧』

カリフォルニア州……アメリカ合衆国西部の太平洋岸に位置する州の一つ。アメリカ合衆国でも上位の人口を記録する州で、最大都市はロサンゼルス・州都はサクラメント。総人口は約四千万人ほど。

　なお『トータルリコール』や『ターミネーター』シリーズなどで知られるハリウッドスターのアーノルド・シュワルツェネッガー氏が、二〇〇四年～二〇一一年の期間中にカリフォルニア知事として職務を務めた。活動の一例として、シュワルツェネッガー氏は一〇代の肥満対策とする炭酸飲料の販売を州高校で禁止する法案を公布している。

サクラメント……カリフォルニア州北部にある都市。半導体や電子機器などの産業に力を入れており、総人口は四〇～五〇万人前後。また漢字で「桜府」「桜都」などと明記することもある。

　　　　　　　　　　　　『アメリカと日本の違い』

二アメリカではアライグマ・ピューマ・クマなどの野生動物が一般家庭に出没することがあり、住民にとって悩みの種となっている。特にピューマやクマなどの野生動物を見かけた場合には、早急に「九一一」へ通報する必要がある。

　一方日本ではサル・タヌキ・イノシシなどの野生動物が。一般家庭に出没することがある。主に農作物を食い荒らす被害が多いが、餌をもとめて近年は人里や都心部でも見かけることがある。