ニッチだからこそ書き続けたい!そんな隙間産業マシーンの作者様を応援するだけのエッセイ

 どうもこんにちは、長埜と申します。


 このタイトルに惹かれて来られたということは、ニッチなジャンル作品を持ち、故に少ないPV数に心を折られそうになりながらも書きたくてたまらない人なのだと思います。


 異世界転生、悪役令嬢、チート、ハーレム、追放、ざまぁ、スローライフ……。

 人気を博すテンプレート、いわゆるメジャージャンルです。


 読者の方はそちらばかりに集まり、マイナージャンルのこちらに流れてくることはない。腐り、エタり、自分もポイントに迎合するような作品を書き始めるも、なんだかちょっと楽しくない。


 わかりますよ。私だって鮮やかなテンプレート作品大好きだもの。書けるものなら書いてみたいけれど、いざ書こうとするとどうもいかんせん筆が乗らない。

 一度試しに短編で挑戦したのですが、萌え萌え爆乳後輩魔法使いの主人公が、気づけば小太り厚塗り化粧オバサマになってたんですよね。不思議ですよね。怪異です。


 そんなわけで、煮ても焼いてもマイナーしか書けない皆様!元気出そうなこと書いてみるので、一緒に頑張りましょう!!




 1.神があなたにマイナーを書けと言っている


 生まれながらに与えられる役割があるとするなら、私は神に「とりあえずホラーを下敷きに、三十路男と守銭奴大学生のバディもの書け。ギャグがあればスケベもヒロインもいらぬ」と言われたのだと思います。それ多分PV伸びないだろと反論するも、「それはともかく、数少なくとも待ち望む者がいる事もまた事実」と返され「せやな」と生まれ落ちました。


 メジャーはあちらに任せましょう。こちらは数少ないマイナー民(自分)の為に、筆を振るいましょう。

 いいじゃないですか、我々だけにしか売れない飲み物があるんですよ。夏場におしるこ売ってもいいじゃない。買う人が一人でもいてくれたら、その時はちょっと時間をかけて、固い握手を交わしましょう。




 2.逆にコアなファンがつくかもしれない


 何故ならマイナーだからです。


 私事ですが、この間エッセイを書いてみた際に、ありがたいことにちょっとPVが伸びたのですよね。しかし、ブクマの伸び方は割といつも通りでした。

 つまり、メジャーとマイナーでは、ブクマの伸び方が違うのではないかと思うのですよ。

 メジャーはザルですよ。ザルにザバーッと米が入って、いっぱい溜まりつつどんどん下にも落ちていく。鬱展開書いたらブクマが200剥がれたぜ!というのも、メジャーならではの現象ではないでしょうか。


 ところがどっこい、マイナーはそもそも入り口が狭い。漏斗をひっくり返したようなもので、入り口の時点でたくさんの人が回れ右をする。だけど、たまにその入り口を敢えて狙って入ってくる人がいる。同じ趣味や性癖を持つ民です。絶対に逃がしません。彼らを確実に捕らえる為に、我らは日々精進を重ねていきましょう。


 まあそんな事を思ったキッカケが、私の連載している作品で、一人主要キャラが死にそうなシーンがあったんですね。噂のブクマ剥がし来るか!と構えたところ、逆に二件増えました。なので私はもう私の道を突き進むことにします。ありがとうございました。




 3.読まれないなら書くべきじゃない?いいや余計に書くべきだ


 本当ですか?本当に読まれていないですか?自分が思っているより読まれていない気がする、の間違いじゃないですか?だとしたらそれは読まれてますよ。私の短編、日にPV3とかザラですよ。多い方ですよコレ。


 前回、エタりそうだけどエタりたくない人を励ますだけのゲロポジティブエッセイを書いたのですが、その時の感想欄がとても面白かったのです。

 正直、しょうもない感想が来たらゴリラのフリして逃げ切ろうと考えていたのですが、ドラミングする暇もありませんでした。

 その中で、読まれない10パーセントは書くべきでない、というコメントをいただいたのです。


 そこで思ったのですよ。逆に10パーセント分の居場所があるなら、座布団でも敷いて居座ってしまえばいいと。


 一人お茶でも立てて、お城の舞踏会を遠くに眺めながら「うめぇー!」って愉快に飲むのも、悪くないですよ。そんなことを続けてたら、いつか「そんなに美味しい自信あるならちょっと飲ませてよ」って来てくれる人がいるかもしれない。「ワインより抹茶飲みたかったのよね」という人が来るかもしれない。


 ワイン派が多数だからって、抹茶を廃止するなんてナンセンスです。どちらもあって良くて、どちらも楽しむ自由があるんです。飲まれないなら意味無いやって抹茶業者が店を畳んだら、明日抹茶飲みたい人が途方に暮れるでしょう。


 大体、あなたが書けるというのなら、書かなければならないんです。自分一人しかこの性癖を持ってないなんて思うのはおこがましい。絶対そうだと言うのなら、やはりむしろ書くべきですよ。これから生まれてくる新世代の人達の性癖の為に。むしろ私があなたの性癖を変えてやるぐらいの心意気で。


 誰かのカルマになれたら最高じゃないですか。





 散々書き散らしてみましたが、今回もとても楽しかったです。元気が出ました。私が。


 それでは、最後に。



 書いてしまいさえすれば、あなたの文章は残る。熱は残る。その熱を見て燃える人がいる。時としてどうにも消えない火に変わることがある。自分しか知らないはずの歌を、その人が歌うかもしれない。


 こんな時代ですよ。好きな歌を歌わずに、何を歌うんですか。


 書きましょう。自分の書きたいものを、存分に。



 以上です!

 ここまで読んでくださってありがとうございました!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る