小説を書くことをとにかくポジティブに応援されたい人に贈るエッセイ
長埜 恵(ながのけい)
ブクマ0でもPV0でもエタりそうでも諦めず書き続けたい人の背中を押すだけのエッセイ
初めまして、長埜と申します。
このタイトルに惹かれて来てくださった方は、きっと私と同じかそれ以上、小説を書きたくて書きたくて仕方ない人だと思います。
しかしそれでも、PV数は気になります。ブクマ数や星の数となれば、なおのこと。
この星の数は、これだけの人に評価していただいているという判断指数になるのですが、「そうそう!自分もこういう展開が好きなんだよ!」「このキャラたまんないよね!」という同意でもあるのです。自分の価値観が共有され、肯定されるのは大変嬉しいです。
逆を言えば、これらが期待したほど芳しくなければ、落ち込みます。
「自分そんなの気にしないよ!ヒャウィゴー!」みたいなマリオテンションで始めたのに、気づけばスマホ開くたび確認している……なんて人は、私だけではないでしょう。
私はそんな自分に言いたい。声を大にして言いたい。
「うるせぇ、書こう!!!!」
そんなわけで、創作のやる気が復活しそうな先人の名言や事実を持ってまいりました。それでは参りましょう。
1.手塚治虫先生の生涯作品数は604
言わずと知れた「漫画の神様」こと手塚先生。先生の生涯作品数は、なんと驚きの604作品です(出典Wikipedia)。細かいものを入れると700はゆうに超えるとのこと。
一ヶ月に一作品のペースとして考えても、ざっと50年楽しめてしまう圧倒的量。その一時期アニメーションも作ってた事を考えると、もう、壮絶さに言葉が出ない。
あの手塚先生ですら、描いて描いて描きまくってらっしゃったのです。脳から溢れるイメージをインクとし、紙に写すように。
手塚治虫先生の高みに到達しようとまでは言いません。ですが、この情熱、執念にはやはり強く心を動かされます。
書きまくりましょう。書くの楽しい。
2.「言葉はとても強い魔法」(スーザン・プライス作 【ゴースト・ドラム】より)
「ゴースト・ドラム」という、不思議な太鼓を操る北国の魔女を主人公とした物語があります。児童書ではありますが、その容赦のないダークっぷりはダレンシャン並に心を抉ってきます。それが良い。
この世界の魔法は、音楽と言葉によってなされます。
「言葉は、目を、耳を、鼻を、舌を、肌をあざむくことができる。音楽には言葉も文字もいらない。音楽とは心の中に住む、心の言葉であり、心は一瞬にして理解する。魔法使いが音楽に言葉をのせれば、心を持つもの全てを意のままにできるだろう」
言葉というのは、強い魔法なのです。これ一つで、誰かに絶望も希望も与えることができる。言葉は、私達が思っているよりも遥かに気をつけなければならない道具なのです。
それを意のままに操り、物語を創り出すとなると、これはもう高度な魔法に匹敵します。誰かに勇気を与えたり、足腰立たなくなるまでの毒をくらわせたり。どんな魔法をかけるかは、書き手次第ですが。
さあ、魔法をかけてやりましょう。
3. 「プロの作家とは、書くことをやめなかったアマチュアのことである」(リチャードバック氏)
「カモメのジョナサン」の作者が言った言葉です。シンプルながらも、書き続けたことへの自負と強さが滲み出ています。
「カモメのジョナサン」はよく宗教書として持ち上げられるのですが、あれ空飛ぶことが好きすぎていっそ信仰レベルにまで達したカモメの話なんですよね。寝食忘れるほど没頭して無我夢中でそればかりくりかえしてたら、その道の達人になっていた、みたいな。
いいじゃないですか、ジョナサン!餌もとらずに誰よりも速く飛ぼうとしてた最初の頃は、仲間からドン引きされてたんですよ。何あいつって。
リチャード・バック氏はこんなことも言ってます。
「ある願望が君の中に生まれる。その時、君はそれを実現させるパワーが同時に在るということに、気付かねばならない」
4.楽しまずして何が趣味か
ブクマが全然つかない時期に言われました。
せやな、と思いました。
私達は、せっかく物語を書けるんです。しかも、誰に指示されるわけでもなく自由にです。だったら、自分の好きなものをブチ書きましょう!私も今そうしてるけどめっちゃ楽しいよ!!
この!私が!流行を作るのだ!もっと増えろ男同士のバディもの!!そんでシリアスに混ぜ込まれるギャグ!!クトゥルフもの!!探偵もの!!
5.そもそもあなたはすごい
さて、ここに来られている人は、多かれ少なかれ文字を書く人なのだと思います。
その時点で、すごいんですよ。
なんせ自分の頭の中だけにしかない世界を明文化して、現実世界に落としてるんですから。
そんなことができる人ばかりではないんです。まず、頭の中に世界を創造できない。創造できても、文章にできない。文章にできても、この世に出す勇気が無い。この世に出す勇気があっても、続けられない。続けられても、終わらせられない。ろ過するように、その人数は減っていきます。
書いて、書いて、それが評価されようがされまいが、しがみついて書き続けたい。そう思っている時点で、世間の数パーセントしかできないすっごい事なんですよ!
小説書いてエタってる人ってどんだけいると思いますか。私は忘れました。でもめちゃくちゃ多いの。気になる人は調べてください。
今、心が折れそうというなら、まさに踏ん張り時です。チャンスです。他の人なら、そのタイミングでエタるんです。もしそこで一歩でも進めるなら、それだけで大したもんですよ。
だから、お互い頑張りましょう。
もちろん、睡眠時間をしっかり確保した上で。
ここまで読んでくださった方、私の書いている小説を読んでくださっている方へ。
この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。お歳暮と一緒に参上できないのが無念ですが、私は元気です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます