第16話 混乱
僕は自宅マンションに帰ると、シャワーを浴びて一度しっかり寝ることにした。
しかしアルコールの酔いは覚めても、気持ちの高鳴りを沈めることができずにいた。
それはそうだ。
僕は酔ってはいたものの、ある程度、記憶があった。
YURIKAちゃんは相当、酔っていて、有り難いことに積極的になっていた。
ぎゅっと抱き締めてくれて何度も僕の禿げ頭にキスしてくれた時は、まさに天国だった。
そして、あの言葉はどういうつもりで言ったのだろうか、、、。
YURIKAちゃんは僕にこう言ったのだ。
『結婚を前提に私の執事になりなさい。』
、、、、と!!
結婚を前提に!?結婚!?
ひゃあああああああ!!!
僕はひとりで照れてベッドのマットレスをバシバシ叩いた。
しかし『執事』とは、、、?
結婚、、、執事、、、!?
僕は想像してみた。
一生、YURIKA様にお仕えする生活を。
ひゃあああああああああ!!!
たまらないじゃないか!!
YURIKA様が相手なら僕は奴隷にだってなれる!!
はっ!?これじゃ、まるで変態みたいだ!!
僕は変態なのか!?
ひゃあああああああああああああ!!
我、落ち付け!!
YURIKAちゃんは酷く酔っていたんだ。
結婚とか、そんなの冗談に決まってるし、言ったことも覚えていないはずだ。
そう考えて、僕はようやく冷静になった。
いい夢を見させてもらったんだ、僕は、、、。
僕は眠れそうもないのでソファーに座ってビジネス雑誌を読むことにした。
文章はちっとも頭に入ってこなかった。
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