第13話 二人っきり

 目を覚ますと見覚えのあるホテルの部屋にいた。

白地に花柄模様の天井。エメラルドグリーンの壁紙。

パパのホテルだ。


どうやら私は眠っていたらしい。


起き上がり窓際へと目を向けると、そこに置かれた1人掛けのソファーにカメクラの社長さんが座りながら寝ていた。


時計を見ると午前1時30分を過ぎたところだった。


まずい、、、私ったら社長さんに迷惑かけちゃってる、、、。


私は酒癖が悪く今日みたいなことは珍しくない。

しかし、いつもはマネージャーのミカさんが面倒を見てくれていた。


なぜ社長さんが、、、!?

私、おかしな事してないよね、、、?


百合華の胸に不安が広がる。


私は設置されてあるクローゼットからブランケットを取り出して、社長さんの体を包み込むようにかけた。


風邪を引きませんように。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る