第104話 噴水なんか大っ嫌ぃ!



「スミレと先輩の幸せの為に今此処で死んでくれないッスか?♪」




 みこは別に、死にたく無いワケじゃ無ぃ。。。ただ何となく、死ねなかっただけ。


 魔法少女は、高い所から飛び降りても地面が凹む。

 魔法少女は、刺されても撃たれても死なない。

 魔法少女は、燃やされても燃え死なないし、お水に沈められても溺れ死なない。


 だって魔法少女を殺せるのは、怪人か魔法少女魔法の力だけだから。。。みこがそれに気が付いたのは、もうずっと手遅れになってしまってからだった。お姉ちゃんが完全に居なくなったみこにはもう、生きていたい理由なんか無い。だけどみこは死ねない。。。

 だってみこより強い怪人と魔法少女ムシやバケモノが、もぅ何処にも居ないから。。。。。あの閃錦色の速かったお姉さんは惜しかったけど、結局みこは死んで無ぃ。ただ、それだけ。。。


 みこはね、痛いのはィャ。。。

 苦しぃのも、ィャ。。。


 どうせなら、一瞬で殺して欲しぃスゴく苦しんで死にたぃ

 

 ???


 アレ?みこは死にたく無いワケじゃ無いはずなのに、だったらどうして闘うの?

 そんなのみこだって、よく分かんなぃ。。。。。




「ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ♪」




 みこは自分が今、何をしたいのか分かんない知らない。。。けど、これだけは判ってる知ってる。この紫色の魔法少女雑魚ストーカーの笑い声は、スゴくつくしつく!!!




「。。。」


「な!う、動くなッス!!!さっきから言ってるッスよね?動けばこのチビッ娘を殺すって!」




 みこが半歩踏み出すと、紫色コバエは小さい娘の頸筋のナイフを更に押し付けた。ドクドクと流れる血の色が、不思議と懐かしく感じる何だかちょっぴり綺麗




「ウフフフフ♪」


「な、何がおかしンスか!!!!?」


「フフフフフ♪お姉さん、未だ分からないの???お姉さんは、最初から間違ってるんだよ?お姉さんに幸せな未来なんか、絶対に来ない」


「黙れ!!!スミレはアンタを殺してこれから先輩と二人で」


「フフ♪さっきから言ってるでしょ?そんな小さな娘知らない娘、殺したいなら、殺せばいい。だけどねお姉さん♪

 こうは考えなかったのかな?もしお姉さんがその娘を殺したその時には、お姉さんのお顔がグチャグチャのボコボコになって終う。。。ってさ?フフフフフフフフフフ♪」


「それは。。。」


「お姉さん、本当はみこメテオお外に出るのが怖くて逃げられなかったんでしょ?♪本当は直ぐにそのお姉さんと逃げたかったのにお外には出れなかったから、こんなお部屋にコソコソしてた。どう?当たりでしょ?フフ♪」


「何言ってるンスか、そんなワケ」


「じゃぁ今から逃げていいよ?

 みこは何もしないし、追いかけない。ホラ、扉の前からも退いたよ?

 ねぇ、お姉さんどうしたの早く逃げなよ?♪そのガクブルな足で、お姉さんを連れて早く行きなよ?。。。ホラね、やっぱり逃げない。

 それもそうだね、お姉さん程度じゃそのお姉さんを連れてなくても、お外に出た途端にみこメテオで死んじゃうもんね♪アハハハハハ」



「クソ、クソクソ!殺してやる。お望み通り、アンタもこの娘も今すぐブチ殺してやるッスよ!!!ロリッ娘ォォォォォォォォォォ!!!!!!」



(ズブリ。。。)



 と鈍い音がして、お部屋の中に真っ赤で綺麗な噴水が現れる。。。ねぇ、知ってる?

 怪人も魔法少女も、お姉ちゃんも妹も、人は首を斬ると真っ赤な血が出るんだょ?


 偽物いい人でも本物悪い人でも関係無く、真っ赤で綺麗な血がね?噴水みたいにブシャーって、出るんだょ。。。




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