第103話 人質なんか大っ嫌ぃ!



 。。。みこは魔法少女が嫌ぃ。



「絶対、帰って来るからね♪」

「お姉さんはみこちゃんを置いて消えたりせえへんよ♪」

「お姉ちゃんだ〜い好き♪」



 だって魔法少女は皆、嘘吐きだから。。。。。



 魔法少女は嘘を吐く。あたかもそれが当然優しさの様に、ニッコリ笑いながら平気で平然と嘘を吐く。


 正体を隠す為?心配を掛けない為?大切な人を巻き込まない為?


 どれだけ耳触りの良い適当な理由を付けても、そんなのみこは知らないし関係無い!だって!。。。だって約束は守れないんだったら、それは嘘を吐いたのと一緒だもん。。。。。だからみこは、魔法少女の言うことなんて信じたりしない。



 。。。ねぇ知ってる?嘘吐きはね、魔法少女の始まりなんだよ?




 ************




「イヒヒヒヒヒ♪待ってたッスよロリッ娘、乙女達の(シークレットヘブン)へようこそッス」


「。。。」


「おっと動くなッス!そこから一歩でも近付けば、先輩とこのおチビちゃんの可愛〜い寝顔に風穴が空くことになるッスよ?♪」




 魔法協会本部隠しダンジョンの地下深く、この病院か牢屋?みたいな変てこな場所には、ゲームみたいに強そうなラスボスも、伝説の武器やアイテムが入った宝箱も何も無い。その代わり、地下の一番奥にとても大事そうに隠して在ったのは、見覚えのあるお姉さんと、小さい娘女の子と、紫色一匹魔法少女ウソつきだった。。。


 みこが魔法協会本部この場所に向かってお散歩トボテクしてる間、このビルからはたくさんの雑魚ひと達が逃げて逝った。車やヘリコプター、走ったり、お空を飛んだり。。。遠くから見てると、中からいっぱい出て涌いて来るソレが、ウジャウジャしてるムシさんみたいにキモかったから。みこはビルから出て来るたくさんの雑魚ムシ達を、一残らず追尾型の炎魔法みこメテオで消し炭にしてあげた。


 。。。それでもビルの中に残っていた、なんだか懐かしい魔力の気配。


 みこは別にその気配が気になって此処に来たわけじゃ無い!このビルには偶々お散歩トボテクしてたら着いただけだし、このお部屋だってただ何となく探検してたら見つけただけだもん!


 だからみこは、しつこい紫色偽物に矛先を向けられてるあの二人がどうなろうと知らないし、どうでもいい。。。




「殺したいなら、殺せばいい。。。みこはそんな魔法少女人たちなんか知らない」


「イヒヒヒヒヒ♪嘘だってバレバレッスよ、ロリッ娘♪現に口では知らない。とか言いながら、アンタはそこから動かないじゃ無いッスか?」


「。。。チッ」


「おっと!ただの脅しじゃ無いんスから動いちゃダメッスよ、ロリッ娘」




 イラッ!としたみこが一歩踏み出そうみこパンチしようとすると、紫色の魔法少女しつこいストーカーは小さな女の子の頸筋にナイフの切先を食い込ませた。


 ツゥ。。。


 っと真っ赤な血が垂れて、それでも眠り続ける女の子の寝顔はちょっぴり痛そうにも見える。




「イヒヒヒヒヒ♪まさか本当にこんなチビッ娘が、アンタみたいな血も涙も無いクソロリッ娘相手の人質になるなんて思っても見なかったッス♪ヒヒヒヒヒヒ♪

 あ〜♪もしかしてアンタも歳下好きロリコンだったんスカ?♪どうりで先輩のいい匂いのする先に包まれても全然落ちなかったはずッスね?ヒヒヒヒヒヒ♪」


「。。。」




 ご機嫌な紫色コバエの笑い声が、耳に障るイラつく。。。




「ハ〜ァ。ロリッ娘、スミレはアンタのことは大嫌いスけど一応ほんの少しは感謝してるんスよ?

 アンタがムカつくご主人をブチ殺してくれたお陰で、スミレは物から物になれたんス♪


 スミレはもう、誰にも支配干渉されずに生きていける♪ご主人に共有されず、自分の手だけで、目だけで、耳だけで、口だけで、先輩を感じることが出来る♪このスミレが先輩を独り占め出来るんスよ♪


 。。。けどそれにはロリッ娘、アンタが邪魔なんス。


 てなワケで、ロリッ娘に一つお願いがあるンスけど。ロリッ娘?スミレと先輩の幸せの為に今此処で死んでくれないッスか?♪ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ♪」




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