第102話 みこパンチなんか大っ嫌ぃ!



「う、腕が。。。ボクの左腕が。。。。。」


「アレレ〜、おかしいな〜?♪お姉さんお姉さん、魔法少女は魔法の杖を簡単に手離しちゃイケないんだよね?なのにどうしてお姉さんは自分から、離したの???さっきと言ってる事が全然違うよ?フフフ♪」




 渾身で、確信とも言える自信と共に放った必殺必中の一撃。確実に手答えは、在ったと思うよ?フフ♪

 けれど、その手答えと同時に目の当たったありえない光景人差し槍は、気持ち悪いニヤリ顔をみこに見せた紫色ハエを、絶句フリーズさせる。

 インビジ何とかが解けて、困惑ビックリから怒りムカつきへの移り変わりが面白いウケたその絶句は、紫色ハエを持つ左手前足がペキペキと音を立てる凍りつくまで、みこの人差し指から黒い冷気が槍を伝っていたことに気付かせなかった。


 黒い氷が駆け上がる左腕を慌てて斬り落としに絶叫し、年下の女の子から無様に逃げようとする紫色の魔法少女お姉さんを、みこは見逃してなんかあげない!


 凍った紫色の左肩から下燃えないゴミを投げ棄てて、無様に飛び去る背を向けた紫色ハエドレスを後から思い切り引っ張ったみこは、振り向きザマの紫色ハエの右頬っぺにみこパンチする。




グギャッボキボキ!!!イダイ。。。ふざけるなボクは生身、ガフッ!ごめ、ベキッハギャ!ごべんなさ、バキッ!ごめ、ドゴッ!ご、ドチャ!」




 紫色の面白いうめき声を聞き泣き顔を見ながら、みこはお腹にもみこパンチ♪お顔にもみこパンチ♪


 そんなごめんなさいだけで済むのなら、この世界にみこパンチ魔法少女なんか要らない!!!


 みこパンチ、パンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチパンチ。。。



「。。。ハァ」



 みこは紫色ハエが、ビチャ!ビチャ!っとしか言わなくなるまで、わざわざ黒い魔法を消した右手でみこパンチした。何回も何回も特にムカつくお顔を中心にみこパンチした。。。


 。。。みこは魔法少女が、嫌ぃ。


 嫌いだけど、いくらムカつく紫色ハエに何回も何回もみこパンチしても全然気分は晴れなかった楽しいのは最初だけだった疲れた飽きたし、もうピクリとも動かなくなった紫色ゴミをその辺のビルにベチャッ!と叩き付けて、みこはまた歩き出す。

 遠くの方に見えて来た魔法協会あの場所へ向けてテクテクトボトボ、また目的を見失った理由も意味も無くつまらないお散歩を再開する。。。



 。。。あぁ、そういえば理由なら一個だけあった。



 みこは、悪い嫌いな魔法少女を許し逃したりはしない。絶対絶対、逃がさ許さない♪ウフフフフフ。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る