第100話 忠告なんか大っ嫌ぃ!



 


「死ね!」


「ヒヒヒ♪未だ判らないのかな?先輩程の氷魔法じゃいざ知らず、その程度の物理かき氷じゃこのボクはヤレないんだよッッッ!!!」


「チッ!」


「ヒヒ♪ダメじゃないか、魔法少女は魔法の杖大切なオモチャを簡単に手放しちゃイケないって先輩に教わっただろ?ナァッ!!!」




 紫色ハエ魔法の杖氷を纏う刀を片手で白羽取り、みこのお腹を左足で思い切り蹴飛ばした。。。吹っ飛び、ビルの壁にめり込むみこに目掛けて、紫色ハエ魔法みこを投げ返す。

 。。。ビルにぶつけた身体の左側がちょっぴり痛くて、ピキピキと凍りついたお腹がちょっと冷たい。




「ヒヒヒヒヒヒヒヒヒ♪良いザマ、実に良いザマだねロリッ娘♡。。。アァ、とってもゾクゾクするよ♪

 ボクはさ、ずっとキミの事をこんな風に直接ボコボコのグチャグチャにするのが夢だったんだよ♡まぁ本当はさ、此処が先輩が見ている目の前だったら尚更だったんだけど。。。ん?ホラ、どうしたんだい?

 せっかくお姉さんがお腹の杖を引き抜くのを待ってあげてるんだ、とっとと抜いて掛かっておいでよ?

 そしてボクをもっと、もっともっと楽しませておくれ?ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ♪」




 ある程度強い魔法少女ゴキブリには物理蝿叩きは効かない、それはみこにだって同んなじ。少し前だったら痛くてちょっと泣いちゃったかも知れないこんな怪我も、(チッ、痛いな。。。)と思った瞬間にはもう治癒して終う。


 だけど怪我が直ぐに治ったって、蹴られれば痛いしムカつくし、お腹を刺されれば血も出るイラつく。だから結局みこがどんなに強くなっても、紫色ハエ笑顔お顔目障りキモウザなことだけは変わらない。




『怒り荒ぶる雷帝よ』


「だからさ♪さっきから言ってるよね?ボクレベルにはさ、そんなチンケな物理なんか効かないって」


『気高く燃ゆる炎の番人よ』


「ハァ。。。やれやれ、コレだからロリッ娘は。あのさ、そういうのってさ?ロリ何とかの一つ覚えって言うんだよ!!!!!」


ミシミシミシミシバキバキバキバキ!)




 と音がした、今度のはみこじゃ無い。

 この音は、余裕こいて不用意に突っ込んできた紫色ハエがビルへとめり込んで障壁がビキビキビキにヒビ割れた音。


 紫色ハエに物理は効かない?

 フフ、そんなの誰が決めたのバッカじゃないの?


 みこは手甲グローブへと変えて、右手に黒雷、左手に黒炎を纏わせた。余計な忠告アドバイスなんか知らない!紫色ハエをどうたおすかは、みこが決める。




「イツツツツ。。。あまり、あまり調子に乗るなよ!ロリッ娘ォォォォォ!!!」


(バチバチバチ!!!)




 吹っ飛ばみこパンチされたのが余程気に入らないのか、紫色はスゴく怒ってる。

 アニメやマンガでは、雷を身体に纏うと速くなるらしいけど、多分それ。紫色に光り出した紫色ハエが、紫色の雷みたいに消える。右に左に上に下、バリバリと走り回る紫の閃光がスゴくウルサイ。。。




「ヒヒヒヒヒヒ♪紫電と化したボクは、魔法少女最速!このままジワジワと削り殺してアゲルよ♪」


「。。。」




 肩や膝や頬っぺたをバチバチとがワザと掠めて行く。確かに見えない位には速いけど、紫色ハエがどれだけ頑張って飛び回ろうがあのお姉さんほどじゃ無い。




「えい」


「ガッ!!!!?」




 みこ的には、背後から飛んで来た紫色ハエのキモいおに右の雷拳みこパンチを喰らわせたはずだったんだけど、タイミングが早過ぎた予想より遅かったのかな?

 黒雷を纏う拳ビリビリみこパンチが打ち砕いたのは、紫色ハエの前歯じゃ無くて右肩だった。。。




「痛てててて。。。。。ふざけんなよ!ただツルペタなだけのロリのクセに、このボクをボコスカボコスカ殴りやがって。。。ボクは生身なんだゾ!!!

 。。。もう良いや、遊ぶの終わり。もうキミ殺すよ、ブチ殺す。て言うか死ねよ?」




 ビルを三本ぶち抜いた紫色が、ブツブツと何か言っている。何て言ってるのかは、みこには聞こえない解らない

 だって、ブンブンて五月蝿いだけの魔法少女キモいハエ戯言ことばなんて、みこに解るワケが無いでしょ?フフフフフフ♪





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