第91話 モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフなんか大っ嫌ぃ!




「今すぐその苦しみから助けてお姉さんをお姉ちゃんにしてあげるよ?」




 こんなのは、ただの気紛れ。

 べ、別に寂しかったからとか、羨ましかったからなんかじゃ無いもん。。。。。




「ンフフフ♪何を遊んでいるのです?妾の愛しき眼鏡ッ娘バーミリオン




 お空の上から声がした。

 せっかく可哀想な知らないお姉さんが、可愛いみこのお姉ちゃんになってくれるかもしれなかったのに。。。みこ達の上の方に急に出てきたその気配ババアが、耳障りな汚い声でみことお姉ちゃんのイチャイチャお楽しみの邪魔をした!

 それは何処かで見たことがある?様な???気がしなくはない気もする、尻尾モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフな気持ち悪い女の怪人。




「先生!!!お姉ちゃんが、お姉ちゃんが。。。」




 あれは確か、ずっと以前まえにみこに意地悪をした魔法協会の会長ナメクジババア。。。?そうだった!アレは前に、みこのおパンツ猫さんを勝手に剥ぎ取った変態ババアだ!!!


 あれ?でもあの変態ババアナメクジって、前からこんなに気持ち悪かったっけモフモフだったかな。。。?




「ンフフフ♪眼鏡ッ娘バーミリオン?さぁ、姉妹ごっこお遊びは此処までですよ」


。。。バイバイ、お姉ちゃんハ〜イ、先生♪


(パリッ!)




 と、小さな穴の空いたみこの範囲障壁みこバリア。最小で最短に真っ直ぐコッチへ飛んできた朱色オレンジ氷棘何かは、みこのお姉ちゃん(仮)のお胸を迷わず貫いてようやく見えた止まった。。。。。




「アレレ~?♪みこちゃん、そんなに怖いお顔してどうしたの?ア♪もしかしてぇ、私の演技魔法引っかかってビックリしてくれた?🖤」


「。。。チ!」




 そう。あの委員長メガネ魔法眼鏡威力殺意が足りなかったのは、初めからみこと戦うお姉ちゃんを助けるつもりが無かったから。。。

 あの眼鏡は最初から、この魔法少女お姉さん大切だなんて思って無かったお姉ちゃんとして見ていなかった。。。それが分かったら、なんだか余計にイライラしてムカついた。




「もぉ、ダメだょ?みこちゃん。可愛い女の子は、お友達に舌打ちなんかしちゃ♪」


「チ!!!」


「あ!もぉ、またぁ〜♪

 こんなに言う事聴かない悪いお口は、私がチュウして塞いじゃうぞ?🖤フフフ♪」




 あの委員長メガネ一挙手一投足言葉と眼鏡全部が、なんだか余計に気に入らない!!!




可哀想綺麗なお姉さん。。。」




 気に入らないからみこは、目の前でお胸を貫かれ身体も端からどんどん腐って来てる魔法少女お姉さんにキスをした。

 もう助かりそうにも無いくらい消えちゃいそうなお姉ちゃんになれるか分かんない魔法少女お姉さんに、キスをした。。。




「あーーーー!!!みこちゃんズルい〜〜〜〜、ソレ私のお姉ちゃんだった私がみこちゃんとキスしたかったのに〜〜〜!!!」


「アァァァァァァン🖤いと尊し♪

 人目も憚らず、死にかけの麗しき戦乙女の唇を貪るその欲深さや真に、真に尊しぃ〜〜〜〜♪」




 ウルサイ魔法少女ムカつくメガネヤラしいババアキモいモフ×10も知らない!みこはただ、知らない綺麗なお姉さんとキスをした。長い永いキスをした。。。

 キスが終わった時、お姉ちゃんは泣いていた。何が哀しかったのか、みこには分かんない。


(。。。ドサ)


 だってキスが終わった後お姉ちゃんは、ゆっくり下へと堕ちて逝ったから。。。そう。こんなのは本当にただの気紛れ、気紛れだから。。。。。



「。。。さなぃ」



 甘酸っぱいミカン味お姉ちゃんの哀しみ噛み抱き締めて、みこは眼鏡メガネモフ×10ババアにお姉ちゃんの折れた魔法の杖を向ける。




なんかムカつくから、ブチ殺すみこは、絶対に許さない!!!!!!」


「アレレ〜?オカシイゾォ〜〜〜〜〜〜〜?

 先生と私の言う事を聴かない悪い娘のみこちゃんが、先生と私に向かって許さないとか言ってる。。。ねぇ、聞き間違いだよね?悪い娘みこちゃんを許さないのは、コッチダヨ???

 。。。。。お友達だから、今までずっと我慢してたのに。。。ねぇ、どうしてみこちゃんは私に意地悪ばっかりするの。。。?私はみこちゃんのこと、大好きなのに!!!」


「アッハハハハ♪そんなの決まってるでしょ?アンタなんかより、お姉ちゃんの方が大事だ一度もお友達と思った事無いから、だよ♡」


「。。。酷い、みこちゃんヒドぃょ!(ぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん)」




 無人の都会に響く、女の子の涙声。

 哀しく、ちょっぴり可愛らしくも聴こえるその声に反して、周囲の空気が、景色が、凍て付いていく。。。


 ピリピリ、パキパキ、ビリビリと。


 暁朱色バーミリオン黒紅色ダークネス、向かい合う二色の魔法少女バケモノ魔力殺気が膨れ上がって逝く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る