第64話 見えない怪我なんか大っ嫌ぃ!
(。。。
「あらあら♪お帰りなさい拳鬼ちゃん。
プフッ♪
どうしたの?お腹でも壊したのかしらん♪♪♪ウフフフフ♪」
「チッ。。。ウルセェ。
ただの気紛れに一撃受けてやっただけだ!」
「ホッホッホ♪じゃから言うたであろうて♪♪♪小娘と舐めてかかれば
(
痛かった。。。
ビキビキと、あの
ジュウジュウと、その後思い切りお顔を蹴り飛ばしてあげた右足も痛かった。
右手は火傷はして無いんだけど、多分骨が砕けたのかな?
ズキンズキンと
「。。。いい気味」
不様に傷んだ自分の
だって。。。。。お姉ちゃんの邪魔ばかりする
お姉ちゃん
こんな少しの掠り傷。。。
みこ
こんなの!机の角に足の小指をぶつけたみたいな、そんな程度の怪我だもん!!!!!
。。。。。だって、ジュウジュウて焼けた足よりも。。。ボキボキに折れた指よりも。。。
回復魔法を織り混ぜた最
怪我なんかしてないはずのこのお胸が。。。お姉ちゃんごめんなさい、ごめんなさいって思う度に、ズキンズキンて感じるこのお胸の方が何倍も、ぅぅん。何百倍も痛いんだもん。。。。。
結局、みこがどれだけ強くなったと思っても。。。みこがお姉ちゃんにしてあげられるのは、
あの時から何にも変わってなんかいなかった。
。。。ねぇ、どうしていつもお姉ちゃんなの?どうしていつも、みこのせいなの?
どうしていつも。。。みこは、
。。。もぅ
ジジジ、ジジジとノイズが掛かったような黒と灰色だけの世界。ウルサイのに静かで、暑いのに寒いおかしな世界。
お姉ちゃん、お姉ちゃん。。。
怖くて寂しくて、ちゃんとごめんなさいが言いたくて。お姉ちゃんをまた起こしてるんだけど、全然起きてくれないの。
「チッ!黙っ、見、ろ次、そあの雑魚を」
ジジジジジ、こんなノイズだらけの中でもハッキリと聞こえてきた
「。。。ねぇ、
イッタイ誰ノコト、言ッテルノ?」
沸き上がる殺意が止められない、怒りが、憎しみが、抑えられない。
お姉ちゃんの側から離れたくないのに、お姉ちゃんのお手手を手放したくないのに。。。
『アハハハハ♪
気に入らないのなら、皆纏めてブチ殺せばいいじゃないか♪今までもこれからも、キミは心のままにただ殺せばいいんだよ♪』
違ぅもん、ヤダもん。。。みこは、みこはね。。。殺せ殺せ殺せ、みこの中で知らない声がそう言うの。みこはただお姉ちゃんと、お姉ちゃんと。。。お姉ちゃんと?
『だってキミは、大事な大事な
「ウルサイ!!!!!」
ウルサイウルサイウルサイウルサイ!!!
皆静かにしてよ!みこは、みこはね?みこは。。。
『アッハハハハハハハハハハハハ♪♪♪』
。。。。。フフフ。
こんなにお願いしても静かにしてくれないんだね。。。
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