第53話 クレープなんか大っ嫌ぃ!




「失礼はお詫びしましょう。

 ですが此処は我等が、北の女帝・朔夜様の御息女なりし方がおはす御部屋。

 いくら南の拳鬼様の名代たる飢鬼キキ殿と言えど、勝手に侵すのは控えて頂きたい」



「フッ、息女?ハハハハハ。。。いやいや失敬。

 確かにこの隠れ家ホームは貴女方の穴ぐらテリトリーだ。他所者の手前が勝手をするのは道理が通らない。


 しかしですよ?に手前の部下どもが、そこにいらっしゃるさい魔法少女に?


『あぁも無惨にられた。』


 とあってまで、手前が黙っているというのも道理が通っていない。

 そうは思いませんか?ねぇ、神夜キツネ殿♪?」




 私達のお部屋に入って来た怪人ゴミ

 みこのお姉ちゃんに生意気な口を聞く、身の程知らずなソイツ メガネを掛けた汚物は。怪人汚物の癖にスーツを着た小綺麗な、如何にも嫌味ネバネバしてそうなメガネのお兄さん汚いオジさん


 生ゴミの癖に、上手く人間にけてはいるみたいだけど。この怪人ゴミもソレはやっぱり、見掛け


 中身は腐っている入り口に立っている

 ただそれだけで、みこ達のお部屋にはスゴく臭い嫌な臭い酷く不快な怪人臭がプンプンと充満して来てとっても気分が悪くなる。。。そして一々オーバーに振られるオジさんお邪魔虫の手の動きも、スゴく目障り。




「お姉ちゃん。。。」


「大丈夫よみぃちゃん?怖くない、怖くない♪」


「お姉ちゃん!?ブフッ♪ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」


「。。。何か?」




 仕方ないからみこは、お姉ちゃんの柔らかなお胸の中酸素マスクに避難して、フフフ♪

 いい匂いをクンクンムギュ〜って♪しながら、




「ハハハハハハハハハハハハハハ、いやいや、これは失敬。そう怖い顔をしないで下さい。。。せっかくの美人が台無しだ。クク。

 とは言え。北の方々は主従揃って、ママごとがお好きとお見受けしますねぇ?♪そんな人間エサ如きを、いも。クッ!!!。。。な!?コレは、風の刃!?」




 風魔法で換気をする。。。




煩いよ?クソ。。。オジさん?虫。ブチ殺されたいのさっきからお口が臭いよ??」


「グ!おのれ!!!。。。。。。ま、まぁ良いでしょう。

 神夜殿、昼食後の会議には出席願いますからな!手前達は貴女方程暇では無いのでね!。。。。。。あ!そうそう。どうしても、と仰るのなら。其方の君も御同席なさっては如何です?

 もっとも、それ程お可愛い妹君だ。他の方々に取って喰われてしまうかも、知れませんがね♪ハハハハハハハハハハハハハハ」




 みこがオジさんクサ虫をのホッペを斬り裂いた細切れにしなかったのは、お姉ちゃんがをお客さん?みたいに扱ってたから。

 みこが笑いながら尻尾を巻くオジさんを見逃した負け犬の眼鏡を叩き割らなかったのは、お姉ちゃんのお胸が気持ち良かったから。なんだけど。。。お耳と片眼位斬り潰してあげた方が良かったのかなぁ???




「お姉ちゃん♪」


「みぃちゃん、怖い思いをさせてごめんね?今このホームお家には、他所からお客様がたくさん来ているの。。。だから、お姉ちゃんの言う事を聞いてくれない人も多くて。。。。。。」


「そう。。。。。。お姉ちゃんの言う事、聴かないんだ。。。」


「みぃちゃん?」


「ぅぅん、なんでもない♪みこはね、お姉ちゃんが居るから全然平気だよ?怖くない♪」


「フフフ♡もぉ、みぃちゃん?そんなにお胸にスリスリされると、お姉ちゃんくすぐったいわ♪」


「エヘヘ♡」




 それから少しして。

 みこの気の済むまでギュ〜〜〜〜♡ってしてくれてたお姉ちゃんは、みこのお昼ご飯を作りに行ってくれたの♪




「良いですか?私以外の者は、誰であろうと決して此処を通してはなりません。分かりましたね?」


「ギシャーー!」

「プギィーー!」


「えっと、あずきくれーぷ。餡子?増し増し?あずきくれーぷ、餡子増し。。。。。。」




 何か食べたい物は?と、聴いてくれたお姉ちゃんにみこは




「みこね、あずきクレープ。増し増しが食べたい♪」


「。。。くれーぷ?マシマシ?」


あずき餡子のクレープ、クリーム増し増し!だからね?♪」




 こう答えたからきっと、しばらくは戻って来ない。


 ちょっと意地悪、だったかな。。。?

 今一ピン!と来てない感じのお姉ちゃんは、呪文の様に増し増し増し増しとブツブツ唱えながら出て行った。

 きっとお姉ちゃんは、友達が居なかったからクレープの存在を知らない。

 そうだよ!お姉さんは、絶対お姉ちゃんの友達なんかじゃ無かったはず!なん。。。だもん。


 だからね、みこはね?

 もしもお姉ちゃんが、クレープじゃなくて。餡子増し増しの焼きを持って来たとしても、


『ありがとう♪お姉ちゃん♡』


 て美味しく食べるの。。。。。。

 みこは残酷な真実を闇へと葬るこの世界からクレープの存在を消し去る覚悟なら、もう出来ている。




 ************




 みこはお姉ちゃんの餡子増し増気配しが遠退くのを十分に待ってから、お部屋のドアを開けた。お部屋の前にはもちろん、ドア越しに聞こえた返事鳴き声の主、2匹の怪人達ゴミが居る。


 そのゴミクズ役立たず達は、みこがお部屋から出て来たのにただ前を向いて立ってるだけ。コッチを見ようともしない。。。



(グチャ!ドチャ!)



 みこは無言のまま、ちょうど入り口に在ったお帽子掛けで役立たず無能どもお飾を叩き潰してからお部屋を後にする。



「お姉ちゃん、ごめんね。。。」



 ガリガリ、ガリガリと。

 血と汚物にまみれた、お帽子掛けクリムゾン鈍器を引き摺りながら。




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