第30話 束の間なんか大っ嫌ぃ!



「アハハ♪バンジー、くすぐったいよ♪」


「ほれほれ~♪必殺!滑り込みセーフの術!」


「キャー♪へんなトコに入らないでぇ♪」


「良いじゃん良いじゃん♪減るもんでも無いし~♪さぁ!今度はもっと下の方まで行くよ?♪」


「キャ~♡」


「。。。チッ!」



 可愛い妖精気持ち悪いバケモノ可愛い魔法少女煩いチャバネが、仲良く戯れる光景。。。見ていてとても微笑ましいイライラする



「ブミャ!!!。。。調子乗っで、ずびばぜん。今のばアウドでじだ。。。」


「キャハハ♪バンジー、ペッタンコ〜♪」



 あれから更に時は過ぎたけど、この魔法少女チャバネが成長する気配は一向に無い。

 いや、魔力自体は高まってはいるし。魔法の威力も、障壁の強度も上がってはいる。

 でも魔法少女ゴキブリとして強くなったか?と言うと、



「キャー!先生、たすけてー!!!」


「チッ!」



 どうやればここまで弱くいられるのか理解に苦しむくらい、まったくもって雑魚チビのまま。。。



「先生、ごめんなさい。。。アスミ、ぜんぜん上手くできなくて。。。」


「。。。別に」



 これだから、雑魚チビは嫌い。

 ごめんなさいで何でも済むと、思ってる。

 ごめんなさいが無敵の言葉魔法だったなら、魔法少女生ゴミなんて存在カスはこの世に要らない!



「えっと。。。先生?

 もしアスミがこのまま強くなれなくても。。。アスミと、ずっといっしょにいてくれますか?」


「。。。好きに、すれば」


「わぁ~♡先生、大好きぃ♪」



 これだから、チビガキは嫌い。

 何でもかんでも自分に都合の良いように、解釈する。。。



 もちろん私のあの言葉に、他意好意はない。

 自分が魔法少女ゴキブリを続けたいのなら、続ければいいし。辞めたいなら、辞めれ死ねばばいい。

 引き留めたりは、しない。


 私は、命令されてるからお姉ちゃんの為にこのチビと一緒に居るを殺さないだけで、この雑魚チビがどうなろうが知ったことではない。


 そう。。。ただ殺ないから、殺ないに決まってる。だって私は、小さい魔法少女この可愛い女の子が大っ嫌い!なんだから。。。


 。。。。。。すごく嫌いだけど。

 それでもまぁ、このチビが私と一緒に居るの腕の中で眠ってる今だけは、



「ママ!ママ?ママー!イヤ、アスミ良い子にするから!

 おねがい!ママをつれて行かないで!ママーーーーーー!」



 泣かなくてお漏らししないで済むようには、してあげる。。。



(チュ)



「なるほどね。。。ずっと不思議に思っていたんだ。どうして、まだ魔法に目覚めたばかりのアスミっちの魔力が、こんなに強いんだろう?ってね。


 そうヤって魔法の甘いキスで大人しく夢を見させるのと同時に、命っちが魔力を少しずつ注ぎ込んでた!ってわけだ。。。

 まったく、どうやってそんなドーピングみたいな方法を思い付いたんだか。。。」


「。。。。。。別に」



 さぁ?自分でも意味なんか知らない。

 ただ腕の中でお漏らしされるのだけは、勘弁だから。。。なんじゃない?



「。。。みことお姉ちゃん、大、好き」


「。。。フッ」


「アレレ~?♪命っち、今笑った~?♪ねーねー?笑ったよねぇ?♪フベラ。。。(チーン。。。)」



 ハ。。。?私が笑った?

 フン!そんなわけないじゃバカじゃないの?ない?これは別に嬉しいとかチビが妹みたいで可愛いとか、そんなんじゃない。


 ただ、バカバカしくなっただけ。。。

 だって私は、この娘が夢に描いている様な幻想が永くは続かないことを。吐く痛いほどに知っているのだから。。。。。。




 ***********




 魔法協会本部、居住階層の一室。



「イヤ。。。二颯ヤメテ!変なトコ舐めないで♡」


「虚言。。。一颯は、全然、イヤがって、ない。。。♡」


「アァァァァァ。。。♡」



「ハァ。。。まったく。ま~た朝から、にゃんにゃんパラダイスっスか?二人とも飽きないっスねぇ?」


「え!!!?ウソ!?二颯ヤメテ!人が、アッ♡」


「あーハイハイ。。。もう、そのままでいいスから。それより二人にお仕事っス♪」



「疑問。。。他の、二つ名持ち暇人、たくさん、いるはず。。。」


「だから、ヤメテっ、てば!舐め、ながら。。。喋らない、で!ヤッ♡」


「もちろん、他の二桁の皆さんも全~員でお仕事っス♪」


「全、員?」


「そうっス♪ちなみにコレは、異端審問官としてのっス。。。逆うなら異端者として、今此処でブチ殺すっスよ?♪」


「。。。了、承」


「ヤンッ♡。。。分かった、から、もうヤメテ!ニャア〜〜〜ン♡」


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