第2話 電波の中で
ずっと、そうは言っても、私が命かけていいと、想って追いかけていたのは、皆、
手の届かない、夢の中の人だった。
どうして、そうなってしまったかは、
辛い幼い頃の、
記憶の底に、
ずっと、今も。
心臓の鼓動と、感情の縺れ合いの中で、
ずっと。
そして、発狂する程の、愛の渇望の、足掻きと衝突の中
初めて「恋人」と呼べるなら、この関係を。
呼べる人と出逢ったのは
もう親とは暮らせないと、飛び出して
独り暮らしと同時に、始めた、インターネットの中だった。
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