ハエの相撲とお食事風景

 何度か過去の話に出てきますが、小学生の頃は周りで牛や豚を飼っているところが多く、ハエもよく飛んできました。



 そんなで感覚がおかしくなっていたのか、1匹2匹いた程度では無に等しいくらいの感覚で、5~6匹になってくると「うるさいなー」と思うように。


 その日もひとりでお菓子を食べていると、机の上にぼろぼろこぼしたお菓子のおこぼれに預かりにハエがやってきました。


 テーブルの上をちょこちょこ歩き、お菓子の屑をニューンと伸びる口の先につけてもぐもぐしています。

 退屈でしたのでそのままお菓子を食べるハエを見ていました。このシーンだけだと友達のいない寂しい奴みたいですが気にしないように。



 正確にはもぐもぐという表現は的確ではないんですが、他に言い方が思いつかないのでもぐもぐとしときます。

 伸びる口の先端にまずお菓子屑をくっつけ、そこからさらに少ーしずつ少ーしずつ吸う?みたいに体に送り込まれていきます。

 口の先端が何となくもむもむ動いているのが分かり、だんだん食べ物が小さくなっていきました。



 ハエって「舐める」と聞いたことありませんか?だからきっとお菓子を舐めてふやかして吸ってるんだろうなあ、と子供ながらに考えたものです。

 小さいお菓子の屑も結構時間かけてもぐもぐ。



 2~3匹ちょこちょこしていると、2匹が鉢合わせてしまいました。すると突然、2匹は後ろ足で立ち上がり「ブブブブブブ!」と手押し相撲のような戦いを始めました。ホントに手先を合わせてる

 その間1秒少しの事。びっくりしました。

 クララ……じゃなくてハエが立ったー!


 すぐにまたぱっと地面へ伏せるとお菓子を食べますが、また鉢合わせると

「ブブブブブブ!」

と手押し相撲が始まります。なんかかわいい!面白い!とそのまましばらく見ておりました。

 相撲はすれど、特にどちらが勝った負けたは全く分からず、ただ行き会っちゃったから「お前どけよ!」「お前こそどけよ!」みたいな小競り合いのようなものだったんでしょうね。



 これを書くにあたり、またネットでハエの口のことを調べましたが、子供の頃に推測したことは当たらずしも遠からずだったようです。

 ハエには何かをかみ砕くような強い顎はありません。その代わりに口の先に1対のわらじ状の「唇弁」ていうものがあります。

 液体ならチューと吸うだけでいいんですが、固形の場合はそのわらじ状の表面に「歯状突起」なるものがあり、歯状突起で削り取って唾液と混ぜて飲み込むというような仕組みになっているのだそう。

 あれ、なんか人間とやってること同じじゃん!



参考サイト:BSI生物科学研究所様

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