カタツムリの死骸

 死んだカタツムリを見たことありますか?


 ああ、空っぽの殻だけになってるのならその辺に一杯落ちてますよね。

 じゃなくて、本体です、本体。あのフレキシブルな方。


 小学校のころ、一杯とってきた、という話を前回致しましたが、やっぱ餌がうまくいかないのと密度が濃すぎてバッタバッタと死んでしまったのですよ。

 ほとんどが空っぽになり、やはり体の成分がほぼ水分で体組織が残りにくいようなのですよね。割って奥の方を見ればもしかしたら何か残っているのかもしれませんけど、今でもそこまで観察するのは少々遠慮したい。



 で、唯一生き残った一匹を大事にしていたのですが、ある時異変が起きました。


 殻から体は出ているのですが、目(大触角と呼ばれる長い方)が途中まで伸びかっているうえ真っ白。体を右側に湾曲させたままの姿勢で静止している、と不自然きわまりない。

 殻をつまんで持ち上げると、動きも引っ込みもしません。


 そして何より 


 硬い!!!


 こんな固いカタツムリ触ったことない!カチカチとはいかないまでも、なんだか消しゴムみたいな弾力性だったような覚えがあります。いつものぷにょんぷにょんのねばねばの体からは想像できない触感。噛み切れないタコのほうがずっと柔らかいと思うほど。


 ビビりました。今思えばカタツムリの死後硬直だったんでしょうか……。レアな場面に遭遇したのですが、子供ですから怖くて触った直後に投げ捨ててしまいました。なので記憶もそれだけ。まあ当然と言えば当然の反応かと。


 後にも先にも、”カタツムリの本体の死骸”を見たのはそれきりです。本格的に飼育されている方は何度か遭遇したことがあるようで、検索すると出てきます。



 早速読み手を失うような話になってますけど、こんな話ばかりになりそうなので覚悟してくださりませ。


 ではまたの機会に~

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