第2話

あぁ、なんで私はこんな世界に生まれてきてしまったんだろうか?学校もつける仕事も選択肢はあるけど数える程しかないつまらない世界に。


そう、私柚霧ユギリミオはC、Commonerとして生まれてきた。C.K.Q.Nの中にも細かなランクがあって私はCの中でも最低のC5。将来は貧困か普通でも下の方かしかない。

私の家は普通のCので母はC3、父はC3とどちらもCの中でも優秀な方なのに私は最低のC5。

Cよりも下のランクは存在する。

SlaveのSだ。Cについで2番目に多いランクだ。Sに生まれなくてよかったと思う。Sはほとんどが肉体労働の仕事に就くからだ。

SはS1~S4までは人権が保証される。王立法で定められているからだ。

だけどS5には人権がなく、人として扱われない、動物のように扱われるのだ。

そう、S5は奴隷として売られているのだ。

生まれだけで奴隷と決めつけてしまうのはどうかと思う。

月の遺産である物語の本では犯罪を犯した人を犯罪奴隷とするのはまだいい。なにも罪を犯していない人をもののように扱うのはダメだ。

ここは科学は発達しているのだろう、死亡率も下がったのだろう、便利にもなったんだろう。

だけど私はこの残酷な世界よりも、私は物語の様なのランク付けのない時代に生まれたかった。


月の遺産は昔、別世界から来たと言う人達が残した本や言葉などで、1番多いのが本だ。

それはコピーされ、今も物語として売られている。

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