　真夜中MIDNIGHT∞読み手、鴉さんの作品をもう一本読んでみた。

『レクイエム』

　この作品は一度読み始めたけど挫折してた。仕事で疲れた状態で前半の鬱展開を読んでいると気が滅入る作品なんだが、少しゆとりが出ると読み進める事が出来る。お正月で休んで調子が良いので一気に最後まで読んでみた。

　最後はまぁハッピーエンドなんだけど、この作品も喫煙シーンが多いなぁ。ミュージシャンを目指すなら喉は大事にしなきゃなぁって思うのと、その喫煙シーンが必要なのかなって思うんですが、どうでしょう。

　喫煙で思い浮かぶと言えばゴルゴ13の葉巻とか、ルパン三世カリオストロの城でのカーチェイスのシーンとかで次元がシケモクを吸うシーンとかかな。葉巻はゴルゴの落ち着いて話すとか相手を気にしないとかを表している様な気がするし、次元のタバコは気分の高揚とか気合を入れるって表しているんだと思います。

　京が煙草を吸わんからそう思うんかもしれんけどさ、喫煙シーンが作品の中で生きてないのよ。エヴァでもエッチらしきシーンのあとでミサトが煙草を吸うシーンが有ったでしょ？　煙草を吸うと知らなかった加持に「エッチのあとでしか吸わない。だから知っているのはあなただけ」みたいな事を言うシーン。

　あれは『あなた以外の男を知らない』ってミサトさんの意外なウブさとか、可愛らしさ等、そんないろんなことを表した喫煙シーンだと思うんだけど鴉さんの作品全般にはそれが無い。ただ単に煙草をやたら吸っているだけにしか思えない。

　あと、精神的な病を取り上げすぎかなって思うよ。京も一時期落ち込んで医者にかかったけれど、実際にその病で困っている人の意見を聞きたいところだ。小説の演出で病を使うのは良いのか悪いのか判断は出来ないけれど、京は好きじゃないなぁ。そんな意味では風立ちぬも好きじゃ無かったりします。

　書き直しはしなくていいと思います。読み手がどうとらえるかは京には解らん。

　カラスの鳴き声が何ちゃらのシーンもトラウマとかフラッシュバックを表したのかなぁって気がするんだけど、その辺りも何か弱いよね。何か変化を付けてもイイかなって思います。

　鬱展開からハッピーエンドへ向かう後半は徐々に読みやすくなってる。でもカラスが登場する理由が今一つが解らん。あと、甘酸っぱい恋心が演出されている直後に下ネタを出すのはいかがなものか。もう少し押さえて表現して欲しかったなぁ。股間だけにあまり引き立たせないで欲しかったなぁ。

　主人公が淡い恋心を抱くのは好感が持てます。これは京には真似できない。

　ん？　親父さんから何か言われてるの？　う～ん、鬱展開って嫌いな人はとことん拒絶反応を示すもんだと思うんで、注意した方が良いかな。年寄りの言う事には耳を傾けた方が良いって四十代に入ってから思う京丁椎です。

　ボロクソ書いたけど、もしかすると京の感覚がずれてるのかもしれない。世間一般の意見は解らんから個人的見解って事でよろしく。

　題材が音楽なので脳みそが歯車とリンクで出来ている京にはよく解らん部分が在ります。楽器に詳しい人の意見も聞きたいところですね。

　みんなも読んでみてちょーだい。

　それと、鴉さんの小説を読んでいると『アウトローに憧れる普通もしくは臆病な人』が思い浮かぶんです。レクイエム以外の作品を読んでもそう。喧嘩とか絶対しない人が憧れて書いているのかな、もしかすると現状に不満が有って豪快な主人公が活躍する話を書きたいのかなって思えて仕方がないです。

　何でそう思うのかって？　京がそうだからだよ。憧れてるのはアウトローじゃなくて、不器用ながらもマイペースで幸せに生きている人だけどね。ワイルドな人にも憧れます。てなわけで少し強引だけどワイルドな曲をどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=5Zw8z4_j9GI

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