もう一振りの斬鉄剣

 ハイロックさんのディスリ企画を読んでいて気になった創作論・批評。


 Yuriさんの『 正直な感想を申し上げます』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054891087733


 ハイロックさんの痛快な毒舌交じりの批評に対して淡々と正直な感想を申し上げる創作論。とにかく文章が淡々としている。だから冷たく感じてしまう人も多いんじゃないかと思うんだけど、どうだろう。


 指摘はとにかく的確だと思います。長所や欠点の指摘も鋭いですね。何といえば良いんだろう、ハイロックさんがイタリアのスーパーカーだとするとYuriさんはドイツのセダンみたいな感じとでも言えば良いのかな? ハイロックさんが柔だとすればYuriさんは剛。


 アプローチは違うけど到着点は同じ様に思います。


 京は自身の作品を『正直な感想を申し上げます』で申し上げてもらうほどの域まで達していないと思いました。映画で言えば釣りバカ日誌とかトラック野郎みたいな娯楽映画で楽しめる人には笑って観てもらえるけれど、名作といった類じゃない。プライベートライアンとかフォレストガンプみたいな感動や考えさせられる所も無い。批評してもらえるほどの話は書いてないかなって気がします。


 時には鋭すぎるのではないかと思う指摘を求める書き手はすごいよね。京はそんな勇気は無いです。


 ただね、これだけは記しておかなければいけないと思うんだけど、筆者のYuriさんは小説が大好きで大好きでたまらないんだと思うんですよ。だって自主企画の参加作品をしっかり読んでるって京でもわかるもの。じゃ無けりゃあこまで批評は出来ないよ。そう、淡々とした文章の裏には筆者の愛が隠れてる。多分。


 ハイロックさんが石川五右衛門の斬鉄剣だとすれば、Yuriさんはスレイヤーズのガウリィが持ってるよく切れる剣だと思います。どっちも切れ味が半端ない。切られて痛みすら感じない切れ味だと思います。


 京みたいなお気楽小説を書いてるのがエンジョイ勢で、Yuriさんはガチ勢になるのかな。真面目にカクヨムをしていらっしゃる方だと思います。


 そんな訳で珍しく文章付きのレビューをしました。京が認める(そんな事に価値は無いか)もう一振りの斬鉄剣。ぜひ一度読んでみてください。


 

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