3話 ーーそしてあなたがUNIQUEな存在になるのです!「★」
『やぁ!
カチャーー
テープを取り出した。
何故かというと、この映像は死ぬくらい見たからである。
ゲームを始める前のダウンロード時間に、この映像が流れる。
それは⋯⋯。
ーーーーーーーーーー
『
物理的な力、持ち運べる荷物の重量、近接攻撃のダメージに影響を与える。
『
コンパスに赤マーカー(敵)を示す距離に影響を与える。
多くの帽子類で+1される。
『
レベルアップ時の追加スキルポイントに影響を与える。
『
『
全てのスキル値に少しだけ影響を与える。
攻撃がクリティカルになるかどうかにも影響する。
『
肉体の物理的強度を表す。
HP(最大体力)、環境ダメージ抵抗値に影響を与える。
ーーーーーーーーーー
この頭文字を取ったのが
この
そしてこのテープの最後には『そしてあなたが
そしてもう一つ、
10ポイント用意されていて任意のものに割り振る事ができる。これはゲームと変わっていない。
「ん~どうしよっかな。やっぱこれかな」
私はとりあえず必須のものに大半を割り振った。
後は適当に⋯⋯。
最初にこのゲームに出会った時は、何もわからずに適当に割り振っていたのだが、これが重要な事に気付いてからは慎重になっている。
「⋯⋯これでよしっと」
まぁこんな感じだ。
なんと言っても
これはレベルアップの時に貰えるポイントが多いというもの。必須であろう。これに割り振っておけば、断然楽になる。
次は
これは
これも地味に大事だ。重量が最大になると重くて歩けなくなる。そんな時に敵と遭遇したら、目も当てられない結果になる。だからこのスキルは案外重要だ。
私はこの
まぁ、とりあえずこんな感じで準備は完璧だ。
そろそろ外に⋯⋯でもこれ、夢にしたらなんか長いし鮮明なんだよな。
それにさっき巨大ゴキブリから攻撃受けた時、痛かったんだけど⋯⋯。
夢って痛み感じる事ある?
これ、本当に⋯⋯夢?
私はゲームをしている時に、急に睡魔が襲ってきて倒れた事を思い出した。
そもそも睡魔ってそんなに急にやってくる? 倒れる程?
テレビから妙な光が出てきたのも気になるし。
「もし夢じゃなかったら⋯⋯やばくない?」
こんな世界になってほしいとは言ったけど⋯⋯いきなりとか心の準備できてないし。
どうしよう⋯⋯だんだん不安になってきた。
「大輔⋯⋯」
無性に大輔がいない事に不安を感じた。私達はいつでもどこでも一緒にいたから。
コンビニ行くにも一緒だし、本当にどこに行くにも⋯⋯。
店の店員にはいつも、仲いいねって言われていた。
どっちかが体調崩して、コンビニに一人で行く事になった時なんか、今日一人? どうしたの? って必ず言われる。
それなのに私⋯⋯大輔がいなかったら何もできないよ。
本当に夢じゃなかったら⋯⋯? 私は大輔を探す決心をした。
私がもしあの時テレビの中に入ってしまったなら、同じ空間にいた大輔も入ってるはず。
絶対に!
大輔が来ていないか探そう。
大輔がいれば、これが夢じゃないのも証明される。
そう思った私は、とにかくここから出ようと、呼吸を続けるこの機械の右端に付いている赤色の丸いポッチを押した。
カチーーガチャーーウィーンーープシューー
この
「⋯⋯よし、行こう」
扉が開くと同時に、そこへ行く為の通路がこちらに向かって伸びてくる。
私はその細い通路を進み陽光の先へと旅立った。
後書き
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名前 テン
レベル1
▼現在能力▼
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