第2話

一発で成功するとは思っていなかったから、下着一丁の状態で唱えてしまったことを非常に後悔している。

「なぁに、あなた露出狂なの?」

「あ、いえ、そういうわけでは……」

多くの勇者がそうであったように、美人な女性が俺を迎えてくれたのはテンプレ通りであったが、一斉に悲鳴があがり、早速土下座する羽目になったのは想定外だった。


「変なもの見せないで、変態!」


ご覧の通り、女神様は大変ご立腹である。

この状態でチート能力を頂くことはできるのだろうか……

慈悲といっていいのかわからないが、なんか薄い布で全身くるくるされて、ようやく頭をあげることを許された。

勢いよく立ち上がろうとして、手足が軋む。

俺が変な行動をとらないように、周囲の天使が手足に施した鎖のせいだ。

さすが魔法の世界!と感動した反面、SMプレイに興味のない俺には精神的にも肉体的にも辛いだけだったりする。


あでも、ムチもったら似合いそうだな、この女神様!


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

女神様にハーレム転生をお願いしたら呪われた件 えのくま @enokuma

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る