女神様にハーレム転生をお願いしたら呪われた件
えのくま
第1話
一般論として、30年間守り続けると魔法使いになれるらしい。
実感はないが、母親以外の女性と手を繋ぐ経験すらなかった自分は晴れて魔法使いとなったわけで……
すまん、我が息子。
俺は金で解決することよりも自分のちっぽけな誇りを大切にすることにしたんだ。
……絶賛、小説サイトのなかで、仮初の自分を慰めている次第である。
都市伝説では、魔法使いではなく魔法少女になってしまう事例も報告されているようだが、俺の場合は特に変化はないようだ。
魔法少女にならなくてよかったと思う反面、なった場合自分の体をいったいどうするのかそれはそれで興味があった。あと○○ちゃんと仲良くなれればいっしょにお風呂に入るとかそんなイベントがまっているかもとか、それはそれで妄想は膨らむ。
せめて、今書き始めたラノベはイベント盛りだくさんの、ハーレムものにしてあげよう。
頑張るんだぞ、俺。
ところでせっかく魔法使いになのだから、早速使ってみようと思う。
設定を考えるのがめんどくさいので、剣と魔法の世界のありきたりなやつで。
まずは……、自分の能力がわかる『ステータス』だろうか。
いや、今の俺のステータスを知ったところでなんの意味もないだろう。魔法使いは剣と魔法の世界でこそ輝くのではないだろうか。よしきめた。最初の魔法は『転生』にしよう。
たくさんのトラックがたくさんの勇者を異世界に送ってきたが、俺は痛いのは嫌だから身体は現世のまま、魂だけを異世界に飛ばすことにする。
きっと美人な女神様が、異世界に転生する途中で素敵なチート能力を授けてくれることだろう。
目を瞑り、詠唱する。
暫くすると、魔法は成就し、俺は30歳の人生を終えた。
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