『勇者狩り』異能設定集 第一部(第七章)終了時点
・異能とは
転生した人間が、クリサリアの女神マリアンから貰える人知を超えた異能力。そのままでは明確な弱点もあるが、マリアンの配下でもある天使からの『天使の贈物』によって覆い隠される。
賞金稼ぎが『悪魔の契約』を交わしたことで得た特殊な武器(ナイフや銃弾)を食らわせることによって『天使の贈物』を剥ぎ取り、異能の弱点を露出させられる。基本的に、『天使の~』が破られた者は異能そのものが持つ、能力者に都合の良過ぎる力を扱い切れず押しつぶされ、最悪の場合、死に至る。
作者なりに「こうすりゃよかったのに」と思うこともあったので、それも併せて解説していく。
①超速の魔剣
・能力
勇者カレンの使用する魔剣。剣に触れている間、使用者は、周囲の時間が止まって見えるほどの高速で動くことができる。転生勇者が元から持つ高い身体能力もあって、標的にされた人間は「気がついたら死んでいた」という状況に陥る。
・天使の贈物
必然的に音速を遥かに超えた動き―――F1レーサーや戦闘機のパイロットなど及びもつかないような無茶をしているので、どんなに鍛えた人間でも普通に使ったら骨が砕け散り四肢が爆散する。あと、そんなに早く動いたらソニックブームとか衝撃波とかもやばい。お前のダッシュでクリサリアがヤバい。そういう不都合を『贈物』は何とかしてくれる。
カレンはそれに気付かなかったので、発動と共に身体が関節ごとにばらばらになって、酒場兼宿屋は倒壊した。はた迷惑な異能である。
なお、そういう西部劇っぽい施設をサルーンと呼ぶことを作者はつい最近知った。小説を書くのって勉強になる。
・じゃあ、どうすればよかった?
人間同士の戦いで、音速を越えて動く必要はないと思われる。あくまで常識的に、100mを9秒台で走る程度で使っていれば普通に勝てるし、身体の負担もそれほどでは無かったはず。制限速度を設定し守っていれば死ぬことはなかった。
②反射の鎧
・能力
勇者コーザが持つ、どんな攻撃も跳ね返す絶対防御の鎧。
・天使の贈物
攻撃を防ぐために自動で判定し反射してくれる。攻撃を防ぐために通気性が最悪な甲冑だが、必要な酸素は十分に送り届けてくれる。攻撃を(以下略)視野が最悪だが、何故かちゃんと見える。と、至れり尽くせりである。
だが、自動ゆえに融通が利かず、『歩き出して、地面を踏む直前の足裏に銃弾を撃ち込む』という神技によって破られる。それによって、鎧と大地が喧嘩した状態になり、跳ね返しきれない能力者の方が空高く打ち上がってしまった。さらにそこから落下するダメージも『攻撃』と判定してしまったため、無慈悲な無限ループに突入してしまう。その後の顛末は小説本編の通り。
・じゃあ、どうすればよかった?
なお、作者は昨年のある時期から自宅の掃除を暫くルンバに委ねていたが、どうしても取り切れない埃があったために、数ケ月でクイックルワイパーの軍門に下った。自動と手動、両方上手に使っていこう。
➂肉体変質
・能力
自身の肉体を自在に変化させる異能。身体の一部をアメーバ状にして分裂したり、それを小さな分身体にして動かしたり、強力な魔物や竜に変身したりと、かなり応用力の高い能力。
・天使の贈物
違う生き物に変身した場合、脳までその生物のレベルになってしまうので、知性の無いタイプの魔物になった瞬間、自分が誰で何をしているのかすら分からなくなってしまう。当然、小さくなったら脳の容量も縮むので、同じことが起こる。それを防ぐべく、常に能力者の知性と自我を保つよう調整する『贈物』である。
高い知性を持つ動物―――人語を話す竜などに変身した場合はその限りではない。また、設定上巨大化もできるが、あまり大きくなると自重を支えられなくなって全身の骨が砕けるので使われなかった。異能を使い過ぎるとよく骨が砕ける。骨、大事。
・どうすればよかった?
のちのちに出てくるように、実はサポートに強いタイプの能力なので、仲間を募って集団戦に持っていけば最強の能力。ただ、トゥーコは筋金入りのぼっちなので無理だった。どんまい。
④必中の矢
・能力
必ず当たる矢を放てる。どれほど避けても自動で追尾する。能力の源泉は、矢に付いた羽根部分なので、それを付け替えれば『必中の槍』や『必中の
ただし、必中であっても必殺ではないので、当たり所をずらされ急所を外すことはある。
さらに、追尾時の急旋回中は速度が落ちるので、そこを逆に狙撃される恐れもある。矢自体が壊れてしまえば、当然ながら当たることもない。
・天使の贈物
クリサリアの大地にある魔力を取り込み、無限に矢が供給されるようになる。劇中で詳しく描写できなかったが、ピリスはビリーに撃たれてから、弓矢の得意な賞金稼ぎたちに教わって矢を自作するようになった。なお、能力の源泉たる羽根は元から際限なく供給される設定。
・どうすればよかった?
相手が悪かったとしか言いようがない。どんまい。
⑤透明化
・能力
その名の通り透明になる。さらに自身が触れている物や人も透けるが、これは、使用者の衣服や持ち物を透明にする過程で生じる副次的な能力で、最初からコントロールして使っているわけではない。つまり、触れるものを透明にできるのではなく、透明にしてしまうのである。
・天使の贈物
眼球、網膜まで透明にしてしまうため、そのまま使うと視界が真っ暗になってしまうのを防いでくれる。能力を鍛えれば、目だけを残して透明になることもできるが、見えている部分を狙われる危険性も増す。
・どうすればよかった?
能力の鍛錬不足が敗因。異能を使いこなす修行が足りなかった。逆に、それさえしていれば負けなかった。修行、大事。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます