CT(コンパクト・タブレット)について

 拙作の多くでたびたび言及されているが、フィリップ・K・ディックの『マイノリティ・リポート』と『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、さらにその映画化作品が好きな作者が「近未来を舞台にするのだから、なんか未来的なガジェットが欲しい。新世代の携帯機器とか、VR世界とか」などと安直に考え思いついたのが、電脳潜行とCTである。


 煙草の箱程度の大きさの機械を起動すると、登録者にしか見えないホログラムモニターが映し出され、PCとして使用できたり、ホログラムに直接書き込んでメモ帳にしたり、動画や写真の撮影、PMプロジェクションマッピングの映写機器や、ARのゲーム機としても使え、さらにVR世界情報海オーシャンへの電脳潜行ダイブもできる。映画版『マイノリティ・リポート』でトム・クルーズが使っていた未来的なPCやガジェットのイメージを拝借させて貰った。ありがとう我らが永遠の巨匠スピルバーグ。


 キャリアはいろいろあるが、全世界的な普及率は九割越えで、作品世界の2018年に登場し、あっという間に人々の生活を席巻したという設定。ガラケー、スマホ、タブレットは駆逐されている。


 カクヨムでの第一作『リリリリ -Re:Re:Re:Re:-』の携帯機器の表記が、頑なに「携帯」だったのは、2016年舞台の世界にCTがあるかどうかの細かい設定ができていなかったので、どちらとも取れるように書いたという事情がある。


 ちなみに、作者は2019年現在も未だにガラケーを使っている石器時代の原始人である。スマホでカクヨムを読んだことがない。スマホで読みにくかったらコメントください。

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