第15話【7日後に死ぬ蝉】



 物事はいつだって考えた時には行動してないと、取り返しのつかないほど手遅れになる場合もある。


 ☆


 泥んこ短編〝セミ君の初恋〟


 あれは、ある夏の公園の木にての会話。


 セミA『ミ~ンミンミンミ~ンおい、意中のあの子に告白したのか?』


 セミB『ジュワッシュジュワッシュ……鳴くのが下手な俺が、そんな勇気あるわけないだろ?』


 その時、AはBへと近づき怒鳴り散らした。


 セミA『ミンミッミミッミン!!俺達は鳴き方じゃねぇミッミンッッミミッミ己自身の生き方を見せなきゃ駄目だろうが!


 セミA『ミンミーンこのっ抜け殻野郎が!!。ミンミンミミン上手く鳴かなくてもいいじゃないか!。ミッ、ミンミンミミミミミミミミミミ今、その熱い思いを伝えないでいつ伝えんだよ!?』


 熱くぶち当たる羽と舞い落ちる役目を終えた葉。


 セミB『ジジジありがとう……ジッジ親友〟よジャワジャワジャワワワワ今日いきなりは、相手もびっくりするだろうから明日チャレンジしてみるよ!!』


 そう言ってBは元気よく羽ばたいた――――未来のある〝明日へと向かって〟!!!


 セミA(へっ俺も妬きが回ったもんだぜ……。そろそろ、こっちも行こうとするか!!)


 バサッ……


 友の背中を押し飛び立とうとしたAだが、太陽が巨大な影で消えた気がした。



『カァッーー!!!』




 ☆Happyend☆




 *登場 人物


 Aのセミ→生後6日目


 Bのセミ→生後7日目


 意中のセミ→生後10日目

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