第5話【何にでも油を注ぐ女性】

 敵の炎魔法使いが勇者に攻撃してきました。


 絶体絶命の中で、聖なる液体が降り注ぎます。


 あれは誰もが夢に見た救世主?


 もしかして元敵が出る熱い展開?


 死んだ筈の仲間が来た?


 いいえ――――あの人は何にでも油を注ぐ女性 。


 いつもより余計に勇者は激しく燃えた。


 ★


 燃え盛る炎の上の鉄板で、胡座をかいて耐える男がいた。


 男は人々の為に耐え抜いた。


 天からは恵みの雫が降り注ぐ。


 あれは体を冷やすための水?


 もしかして見かねた神様からの回復薬?


 水を操る味方が来た?


 いいえ――――あの人は何にでも油を注ぐ女性 。


 一瞬にしてこんがり揚げれた。


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