第4話【天国への使い】

 在る所で命の灯火が消えた。

 誰しもに愛され。

 誰しもに尊敬され。


 自他共に優しい男は、光輝く奇跡を目の当たりにしていた。


 安堵の表情で手を伸ばし、複数いる天使に言う。


 低めの声が特徴なA『もうすぐ、結婚何だ……俺は君と……いっ……し……にい……い!』


 ――――男には聞こえない天使の声。


 天使A『おい、今の聞こえたか?結婚間近の女性がいるらしいぞ?可哀想だから生き返らすか?』


 天使B『それもそうだな。天使長に言って〝特別処置〟をしてもらおう』


 AとBは納得をして、蘇生の手続きをしようとしたその時――――涙を流した同僚のCが間に入る。


 天使C『嫌、やめておこう……今の言葉聞いたか??』


 男の残した言葉に、胸を打たれた天使達。


 互いを見合せ頷いた。


 決断の時――――。


 A、B、C『『『では、仲良くを天国行きへ!!!』』』


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