第11話ここは、、、現代では

しばらくするとイブリースが私の前にやってきて膝付いた


「マリー様、来るなら来るで言ってくだされば案内いたしましたのに」


「あら、早いわねもう着いたの」


「ご冗談を、こっちは必死になってここまできたのですよ」


「ええ、わかっていたわ、だからその前にスルトと話しをしていたのけど、仕方ないわね、イブリースも加えて話しをしましょう」


「それで今回のご用件は」


「今回は、スルトに用があったの、昨日捕まえた者なのだけど、もう悪魔になったのかしら?」


「はい、いつも通りに悪魔に転じました」


「それなら良かった、その子私にもらえないかしら」


「それは構いませんが、その者が何かしたのでしょうか」


「いいえ、その者が学民なのよ。そして私がスルトにあげた物と同じ物を宿したのよだから、私が言いたい事はわかるわね」


「御意、今連れてまいります」


「それはもしかして、ここの民なのですか」


「ええ、私達の仲間にするのよ、イブリースも配下が出来て嬉しいでしょ」


「それは、私も嬉しいですがそもそもそんなに仲間が必要なのでしょうか」


「ええ、けどそれ以上は、答えないわよ」

少し恐怖を交えて答えた。


「御意」


さすがは、マリー様だ、大事な事は黙らせる術をお持ちのようだ。散策は、身を滅ぼす、従っていれば自ずと答えは出るな。跪きながら、思うのだった


「マリー様、お待たせいたしましたこの者が昨日捕まえた者たちです。私では誰がマリー様のお目にかかったかが分かりかねるのです」


5名の悪魔が私の前に跪いた。


「この子よ」

私が指を指したのは、向かって3番目の悪魔だった


「他のものは、下がって良い」


スルトが言うと他のものが下がった。それと同時に、残ったものが、脂汗を流し出した。


私何かしたかしら?

その時、後ろでイブリースが放っていたものを感じた。

原因これか、イブリースも過保護なのよ。

ちょっと敵意を見せたぐらいでこれだもの。


「イブリース、これ以上したら…」


「も、申し訳ありません、ですが」


「黙らない、今すぐにときなさい、さもなければ今すぐに、この私が貴方に同じことをするわよ」


「御意」


「ごめんなさいね、イブリースは私に対して過保護なのよ。ちょっとくらい敵意ないと悪魔じぁないでしょ。スルトも王の立場台無しでしょ。スルトごめんね」


「もったいないお言葉で、ございます」


「イブリースも、もう少しスルトの立場を考えて行動しなさいよ。スルトだからいいようなものを私だったら間違いなくいないわね、イブリース」


「ですぎた真似をいたしました」


「わかればいのよ、スルトその悪魔は、もらっていいのかしら」


「はい、構いません、好きになさっていただいても」


「は、お前何様だ、スルト様をそのような扱いとは」


「あら、意外威勢いいわね、イブリース遊んでみる?今のでうっぷん溜まっているんでしょう」


「よ、よろしいのですか」


「遊ぶだけよ、殺すのも、魂砕くのも、壊す事も許さないから、それ以外ならいいわよ」


「仰せのまま」


「スルトもいいかしら」


「はい、出来れば私も参加を」


「あら、スルトもしたいの」


「それなら、私が相手してあげるわよ、どうせ、相手になるやつなんてイブリースか、私くらいでしょ」


「なんと、光栄な事」


「スルト、お前だけずるいではないか」


「イブリースは、早くその子を半殺しに、してちょうだい」


「はじめ」


戦闘は、一瞬でついた。


「あら、スルトもっと精進しないとね。せめて10分持たせてちょうだい」


は、何が何だか分からずに地面に横にされているのだ。

そして体は動かない。


「イブリースも、終わったみたいね」


「は、容易いことでございます」


「さっきの威勢は、どうしたの?まだやるなら相手してあげましょうか?」


「私は、まだ負けてはない、貴方と戦ってないもの」


「女は強いわね、いいわ相手してあげる」


漆黒のドレスに身を包み直して、彼女に魔力を注いだ途端に元に戻った。もちろんスルトも、直した。


う、うそでしょ!?なんというドレスを着ているのよ。

どれだけの魔力があると言うの。私はとんでもない人に喧嘩を売っているのではないだろうか。いや、負けてはいられない。


「行くわよ」


これまた数秒で片付いた。


「頑張ったわね、ギリギリで魂砕くところだったのよ。間に合ってよかった、飛び込んでくるんですもの」


みるも無残な姿になっている。

これはもはや、モザイクものだね。

とにかく直した。


「これでわかったかしら」


「わかるわけないじぁない」


「あら、これでもダメ、貴方本当に学民?」


「そうよ、諦めが悪いだけよ」


「そう、それなら諦めさせればいいだけね」


「「マリー様、それは…」」


魂に恐怖を注いだ。

ちょっと強力に。

魂の保護を行っていたから大丈夫。


あ、やっぱり壊れたね。

砕けそうだけど耐えた。

えらい、えらい


((あれは我々でもギリではないか?))

………………。


とりあえず魂直してと、さっきから直してばかり疲れるな。



「それで、諦める気になったのかしら、それなら配下になるのね」


「申し訳ありません、私が間違っておりました。私でよければ、よろしくお願い致します」


とんでもない、こんな人に逆らっては命いくつあっても足らないわよ。


「貴方に名前はあるの」


「はい、私の名は カミラ」


「カミラこれからよろしくね」

この後イブリースにスルトにしたように体と、体内に取り込んだのを施してもらっている間にイブリースにお茶を入れてもらい、ゆっくりしているのだった。


回想

 そもそも学民の見分け方なのだ。

 見分けるに方法が2つだけある

 それは、言葉に魂が宿っているかいないかなさなのだ。

 それを見分けるのも大変なのでもう一つの方法が、羽なのだ。

羽と言っても泳ぐ為のものなので、背びれと、学民の者は言っている。

見た目は羽だね。

 しかもその羽(背びれ)は、半透明で避けている。

 とっても綺麗なの。

それが外の世界へ出るとなくなってしまうのよね。

 川に戻るとまた出てくるの。

 便利だよね。

 って誰に話してるんだか。

そんなことを思っていると、現代の私が夜だと言っているのがわかった。


え!現代がもう夜なの早いよ。

魂の移動をした。


―――――――――――――――


夜18時を回るところだった。現代の私は仕事に育児をしていた。

子供帰ってきた。


(ママだだいま、お腹すいた)


(できているわよ)


(今日のご飯何)


(今日は、サーモン丼)


(私の大好物)


(ご飯にするから支度してきて)


(はーい)

支度をして、ご飯を食べ片付けを済ませて一息つく。


(ママ、明日朝練だから、もう寝るね、おやすみ)


(おやすみ)


子供は自室に戻るのだった。


私の体2体あるけど、どちらも勝手に疲労回復、してしまうのよね。

現代は、年をとり、老いているみたい、このままだと現代の肉体は滅びるのかしら。

歳をとらないことには、分からないか。


残り、探しにいかないとね。

どこにいたかしらね。

居たいた、今回は遠い、渋々魔法展開して移動した。


確かここだったはずなんだけど、海岸沿いを歩いていた。

あれー間違ったかな?もう一度、調べてみると、あれ?

おかしいな。

確かにここだと思っていたのに別なところから反応してる。

もしかして、相手の魔法防御解除、やっぱり向こうが魔法を妨害していたのか。

面倒な事にならなければいいけどな。

そんなことを思いながら、その場所へと移動したのだった。

その者の前に立ちはだかる。


「貴方魔法使えるのね、学民」


「なぜ、それを貴様が知っている」


「それを言う前に名乗るのが礼儀ではないのかしら」


「得体の知れない者に、名乗る名などない」


「悲しいわ、せめてあちらに帰る前にしりたかったのに」


「お前は帰るすべを知っていると言うのか」


「もちろん、その為に来たのだから、教えてくるの?」


「それが本当なら、証拠を見せろ」


「いいわ、貴方にこれを見せてあげる」


向こうで起きた出来事を見せてあげた。


「どう?これで分かったかしら、魔法はここでは使用出来ない人だけなのよ、使える時点で向こうの人だと言うことがわからないの?」


「!?」


「どうしたいか、自分で決めてね。貴方は学民なのだから」


「できれば、帰りたい。向こうには妻や子供達が待っている。帰れると言うから参加したのに帰らず、食べる者にも困る有様だ、こんなの間違っている」


「それがわかるのであれば、もう一つここで学んでいって、そして向こうで、学んだ事を生かして」


「いいのか、俺はただ外に出て、家族と幸せに暮らしたかっただけなんだ」


「ええ、分かっている、だからこそ知って向こうに帰って」

向こうでした事を繰り返し、彼にもした。


「さあ、帰る時間よ、向こうで会いましょう」


こうして、もう一つの魂は、帰っていった。目の前にある体を分析して記憶を補って、起こした。


「大丈夫ですか?」


「俺は?何をしていたんだ」


「よかった、ここで倒れていたので」


「俺がか、そ、そうか。確か、気分が悪くなってそのまま」


「救急車を呼びましょか?」


「大丈夫そうだから、いい。それより、ありがとう助かったよ」


「それなら良かった、私は帰ります」


「ああ、ありがとう」


私は歩いて海岸を後にした。人気がなくなった所で魔法で移動したのだった。


まだ時間は、あるね。もう1人行こう。

探し出した場所今度は、病院院!?


またとんでもない人の魂にくっついたのね。

行くしかないか。移動をピンポイントにして移動した。


「貴方、どうしてこの体にしたのよ、そもそもこの体そんなにもたなじぁない」


「君は誰だい」


「向こうの人で通じるかしら、学民」


「学民を知っているのか、それなら話が早いこのまま行かせてくれ、私はそれを望んだんじぁ」


「なぜ、それを望んだの?ここは向こうよりある意味残酷な、場所なのはわかってる。簡単には殺してくれないのよ」


「ああ、わかっているが向こうよりは早いじぁろうて」


「向こうの貴方は長くないのね」


「そうじぁ、治るものではない、老いて死ぬのを待つ体にもうなっておるじぁろうて、わしにはわかるんじゃよ。これも感なのじぁがな。私は十分に生きた。家族に孫友達やら知り合い、幸せな人生を歩んできたよ。外の世界にも行けたしな、いい人生だったよ、ただ一つ心残りは、しかばねとかした、わしが家族の負担になり、苦しめているのを見るのが辛いのじぁよ、だから、せめて動けるうちにここに来てみたくて、志願したわじぁよ」


「向こうに戻ったら、私が殺してあげると言ったら、貴方は、帰る?」


「なぜそんなに戻したがる、戻っても、戻らなくても変わらぬではないか」


「いいえ、変わるのよ。ここで死んで欲しくはないの。決して向こうの人が、この世界に干渉してはならないのよ。ここで死んでしまうと、この世界に干渉してしまう事になるの。だからお願い、私が貴方の望みを叶える。代わりに戻ってほしいのよ」


「お主にも譲れない物があるのだな、よかろう、必ず約束を守ってくれるのであれば構わぬ」


「ええ、約束は守るわ、貴方が帰って1日後なくなるようにしてあげるから、その1日を大事して、家族とお別れをその間にしてね、寂しい思いをするのは、貴方や家族、周りの人達なのだから、お別れは、生きているうちにしか出来ない事。最後だからこそ、貴方の気持ちを家族に伝えて家族は、それを胸に貴方のいない人生を生きるのだから、その先を生きて行けるように、家族に言葉を託して」


「お主は優しいのだな。もっと早くにお前さんに会いたかった」


「また、会えるわよ。向こうの魂は、そのまま再生して新たな体が手に入る。もちろん赤ん坊だけどね、大きくなったら、その時に会いましょう。私が探し出して逢いに行くから」


「なんと、嬉しい事を言ってくれるではないか、本当に会えら事を願おう。わしは最後にこんなにも素敵な贈り物をもらうことができて幸せ者じゃな。お前さんに、お返しができないのが残念じゃよ。そして、こんなにも満たされる気持ちになったのは久しい」


「贈り物は、私はもうすでに貰っているわ。貴方との出会いこそが私にとってのかけがえの無い贈り物。決して、どんな物にも変えることのできない素敵なものだ物。忘れないで、出会いこそ最大贈り物、どんな人でも、平等に与えらた贈り物だという事を。ではお爺さん、また逢いましょう」


「またな、お嬢さん」


「私の名はマリー」


「またな、マリー」


「ええ、またね、お爺さん」


魂に、刻印をして向こうに送り出したのだった。


寂しいのはなれない。どんな風に生きて死を迎えるかはわからない。

それでも、死は誰にでも訪れるもの、無視を出来ない出来事、もがき、あがきながらみんなは生を生きる。

向こうの私には死ぬことすら、許さないのだから、お爺さんは幸せなのかもしれない。

悲しいのは、生と死があるからなのはわかっている。

また、会った時、笑顔で"お帰り"と言ってあげたいから。

あった時の嬉しさがいっぱいになるように、貴方がここにいた事を覚えていて、泣いて悲しむことにします。

向こうでは、家族、知り合いが悲しんでくれる、ここで悲しむ者がいない、貴方がせめて行くまでの間は。



――――――――――――




向こうの私も泣いている、当たり前、魂と心は一つなのだから。


「マリー様、どうなされたのですか」


「大丈夫よ、少し1人になりたいから向こうにいるわね」


「わかりました。終わりましたら、声をかけます」


「そうしてちょうだい」


闇の中に歩き出し、闇の中に姿が消えたのだった。



―――――――――――――



家に帰り、朝を迎えて、部屋から空を眺めている。仕事に行く事が出来なかった。

こんなことでは行けないのは分かってはいるがどうしようもない。

今頃、向こうでお別れをしている頃かな。

ちゃんとお別れをしてるだろうか、そう、きっとお別れをしてる、そう願っていた。気がつくと時間があっという間に過ぎていた。

そろそろかな。

腕時計サイズの時計を出して、時間を見る。ちょうど、その時がきた。

お爺さんさようなら、次会うときは素敵な出会いでありますように。願いを込めて………。


そろそろ向こうに魂移動しないとな。現代の私は、何もする気が起きないから、本でも読んで仕事の時間まで、時間を潰そう。あと、3人だしね。


異世界に魂を移動した。


闇から抜け出すと、朝になっていた。

そうだった、1日過ぎたんだった。心配かけてしまっているだろうな。



時間は半日前に遡る。2回目の闇が訪れている頃。


「イブリース、どうなっているんだ、なぜお前がいながらマリー様は、戻られないのだ」


「エブァンまて、マリー様は、1人になりたいと言われて闇の中におられるのだ、マリー様を見つけ出すのが出来ない」


「だから、なぜだ、闇はお前のテリトリーだろうが」


「そうよ、マリー様に何かあったのではないの」


「それはない、それだけは間違いないのだが、見つけられないのだ」


「マリー様に何かあったに違いない」


「クオンもいい加減な事を言うな、ないといっているだろうが」


「なら、なぜ見つからない」


「マリー様は、漆黒のドレスを身にまとっておられる、その意味をエブァンお前ならわかるだろ」


「なに、あれを身にまとっているのか」


「そうだ、だから見つけたくても見つからないんだ」


「どう言う意味よ、私にも分かるように説明して」


「マリー様の漆黒のドレスは、闇の中に一度入ると分からなくなる。近くにいる間は、姿がわかるのだが、見えなくなると、決してわからない、どんな手段を使っても見つからないのだ」


「なによそれ、闇の中を歩けるだけでもすごいのに、見つけることすらできなくなるって」


「仕方がないんだよ、漆黒のドレスを着る者は、漆黒、闇に愛される、その為、漆黒や闇がそのドレスを着る者を守ろうとするが故に見つけることが不可能なのだ」


「イブリース、厄介なことをしてくれたな」


「仕方ない、もう半日待つ、それしか方法がないか」


「ああ、みんな、すまない」


「謝っても、時はもどらないわ、待ちましょうよ」


そして今


宿に戻ってきた。その途端ものすごい勢いで、私の前に現れた者がいた。

もちろん、エブァンである。それに続いて、イブリース、ファティマ、クオンと続いた。


「マリー様、ご無事で何よりです。一言、言ってくださればこんなにも心配しないで済んだのですよ。少しは、ご自身の立場をお考えください。心配で心配で生きた心地がしませんでしたよ」


「声をかけても返事がなく、探せど探せどマリー様は、見つからず焦りました。お願いですからマリー様、ドレスは闇の中では着ないでください、探す事が出来なくなります」


「そうよ、心配しすぎて疲れちゃった」


「マリー様が無事なら、俺はそれでいい、ただ一言欲しかった」


「心配をかけました。皆にも申し訳ない事をしてしまったようでごめんなさい」


頭を下げて、謝った。


「「!?」」


「「!?」」


皆んな驚いてる。変なことしたかな?


「マリー様、主が配下に頭を下げるなどあってはなりません」


「エブァンそれは、間違い。主だろうと、そうでなかろうと、過ちは全てにおいて平等、謝る事もまた同じ。間違えは間違えだった事を認め、次につながる為の行動、故に謝りも、頭を下げるのもまた平等でなくてはならないの。それでもエブァン貴方が言うようにして欲しいのであれば、せめて貴方達の前だけは、皆と同じで在りたいわ。私はそれを導きたいのだから」


「わかりました、我々の前だけにしたください」


「もちろん、そうするわ」


落ち着きを取り戻したのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る