第3話「俺が最後の希望だ」

前回のあらすじ


激しい戦闘の末に2回戦を勝ち上がったサイボーグ力士のまさひろ。しかしその代償は大きかった。破壊され尽くしたハイパー両国国技館の復興を命じられたまさひろだったが貯金はわずか898円。まさひろはアルバイトをすることにしたのだが。


「アアッ!イクッ!」

強盗の乳首を捉えたまさひろのサイボーグ指から電流が流れる。

「正統なる労働を冒涜するその行為、許すまじ」

「アアア!アアア!」

「電圧上げていくぞォ!」

まさひろのサイボーグ指がバチバチと音を上げる。

「これが!強盗の末路!お母さんごめんなさい」

強盗は死んだ。


ちなみに作者は「電圧」と「電位差」は同じ意味の言葉だと聞いたのですがどうなんですかね。もう一度高校物理を勉強し直そうかしら。(司馬遼太郎的閑話休題)


「ふぅ、働くとは尊いものだな」

まさひろは豆絞りで額の汗的オイルを拭う。

ハイパー両国国技館の復興資金を稼ぐためにまさひろは某コンビニでアルバイトをすることにしたのだった。


「すいません」

労働の喜びの悦に浸っていたまさひろは客に呼ばれるまで存在に気付いていなかった。

「ラッシャイ!」

まさひろは手に内蔵されていたバーコードリーダーで商品を読み取る。

「お会計6580円になりやァァァーッスゥゥゥッ!」

「クレジットカードで」

客は財布からクレジットカードを取り出した。

「クレカ入りまァーッ!」

まさひろはクレジットカードを受け取るとパンツの中に入れた。

まさひろのズボンの中にはカードリーダーを読み込む箇所があるのだが、その話はまた今度にしよう。

「ありがとござしたァーッ!」

まさひろは茶色く変色したクレジットカードを客に返した。

「コンビニ店員こそが、俺の天職なのかもな。転職しよっかな」


今日本には労働せず家にこもっている者が沢山いる。きっと辛いことが沢山あってゆえのことなのだろう。しかし、働くということは決して悪いことだけではないのかもしれない。少しずつ、一歩ずつ進んでいけばいいと思います。


ちなみにクレジットカードで支払った売り上げが全てまさひろの懐に入っていることがバレて、コンビニの店長と相撲バトルをすることになるのは、また別の話。




多分続かない。




おしまい。

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