第2話「Be The わんわん」
前回のあらすじ
第1回大相撲トーナメントの1回戦に無事勝利したサイボーグ力士・まさひろ。しかし、その晩酒に酔った勢いで女性を暴行し逮捕されてしまう。サイボーグ催眠術で無事留置所からの脱走に成功したまさひろを2回戦の対戦相手、ドンゴンザレスが襲う。
「ドスコーイ!」
ドンゴンザレスの必殺技・四股踏みによる振動がまさひろの肉体を体内から揺らす。
「アアア!体内の回路がどこかショートするこの感じ!」
まさひろの脳内のフロッピーディスクが破損。無事、保存していた大相撲エロ画像は消去された。
「ファファファ!クタバレザレス!」
ドンゴンザレスの力士エルボーが炸裂。まさひろのHPが減少する。
「これは負けたな」
観客の大相撲懐古厨老害ジジイは席を立つ。
だがしかし、まさひろのサイボーグ眼球に灯る覚悟の炎はまだ消えていなかった。
「コレデオワリザレス!」
ドンゴンザレスの必殺四股踏み衝撃波が炸裂。
「同じ技は効かぬ!」
まさひろは腰を深く落とし、右足を大きく上げた。そして勢いよく地面を踏む。
「oh!!fantastic 4523!!(四股踏み)」これには日本大好き外国人も大興奮。
「ファッ!?コレハ!?」
ドンゴンザレスの四股踏み衝撃波は相殺された。
「衝撃波ってことはつまりは『波』だろう?ならば逆位相の衝撃波をぶつけてやれば無効化できるってわけだ」
「ブフウン!ナラバ!」
ドンゴンザレスは再び足を大きく上げ地面を踏む。
「なるほど、理屈はいらないってわけか!望むところでい!」
ドンゴンザレスがまさひろ理論を理解できずに四股踏み勝負に持ち込んだことを、観客も、まさひろも、ましてやドンゴンザレス自身もわかっていなかったのは内緒である。
「ソイヤ!ソイヤ!」
「DOSUKOI!度数恋!」
両者一歩も譲らない四股踏みから繰り出される衝撃波がぶつかり合う。
「アアッ!イクッ!」
観客の大相撲大好き年金不正受給ジジイのスカスカ骨密度ではこの戦いについてこれるはずもなく、衝撃波に巻き込まれ無事全身の骨という骨は粉末となり死んだ。
「尾張だ!」
足の裏から放出されたジェット噴射により、まさひろは上空へ飛んだ。
「アソレ!ドスコイよ!」
天高くから繰り出されるサイボーグ力士キックがドンゴンザレスの肉体を貫く。
「ジーザス!」
ドンゴンザレスの肉体はキックの衝撃により細胞一つ一つが蒸発し、無事死亡した。
「アッ!ヤバイ!」
まさひろの衝撃波に、ハイパー国技館は耐えきれず崩壊した。
「サイボーグ建築!」
まさひろの掌からコンクリートが放出される。
ハイパー国技館を破壊した罰として、まさひろは基礎工事から建て直すことになってしまった。
「トホホ、力士も楽ではないお」
たまにはこういう平和なオチもいいよね。
多分続かない。
おしまい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます