第128話0128★古の女神の神殿9 思い出した昔語り
神護は、ふわふわのフォーマルなお姫様の衣装の袖口を調整する。
お姫様の衣装は背中が大きく抉られるように開いているのに、袖は長袖なのだ。
今の白夜では、まだ、3歳児程度なので、そのままだと、指先まですっぽり隠れてなお、袖の長さがある状態なのだ。
そんな白夜の袖口を軽く畳んでから、神護は頭を撫でてやりながら言う。
「背中の痣を破って、いずれ翼が羽化するとしたら
同じような赤い痣がある……手首や足首…それから
耳か………からも、翼が出る可能性があるってこと
考えておいた方が良いだろうな……白夜……
飛翔族の過去に、そういう姿の者とか居たか?
伝説とかの
そういう話しみたいなモンは、存在してないか?」
神護からの質問に、白夜は小首を傾げる。
〔耳に 手首に 足首 って 言ったら 聖翼王……
最強と
女神サー・ラー・フローリアンが愛した 有翼者……
初代の飛翔族の
幼少期に聞いたコトがある
邪神達を《封印》したのちに
女神サー・ラー・フローリアンと婚姻した
飛翔族の
その翼の数と強大な《魔力》から
女神の血筋を入れた
その
飛翔族の
その血統は 特別な血筋とされた………
それが 私達の血統 ………とは言え
転生した私には 肉体を換えたが
その血筋という意味では 失われているが………
じゃない 逃げるな白夜 今は事実の確認だ
たしか 今は分かたれてしまったが 元は飛翔族と
同じ いや 飛翔族の方が 分かたれたモノか………
獰猛な猛禽系有翼種の
我等 飛翔族だ って…口伝で聞いたことあった気が……
古い時代には 背に負う翼が 複数 有った者も居たと
既に消えて久しい文献の中には……
たしか…3対有ったって 記録があったという話しだ……
たしかに 翼は欲しいけど 私は そんなにいらないな
手首足首はもちろん 耳も 複数の翼もいらない
私が欲しいのは ちゃんと飛翔族としての《力》を
秘めた ただ1対の翼だ
女神サー・ラー・フローリアンの血筋が
祈願成就の《力》を秘めた翼が欲しい…………〕
沈黙し、
「白夜、深く考えるな……とりあえず…記憶を
持っての転生は、成功したんだろ……
お前が、やりたいことはなんだ?
翼が無くても、できることはあるだろう?
それに、取り越し苦労の可能性だってあるんだから
とりあえず、この神殿を出るけど…イイか?」
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