第41話0041★神護の日常と過去と修学旅行6*神護達はワクワクする


 今回の伊勢神宮と熊野古道と厳島神社他コースには、美味しい食べ物が多いので、まず高等部校長の佐竹は出没すると、生徒達は予想していたりします。


 秋の宮島は、紅葉も美しいですが、牡蠣や穴子ほか瀬戸内海の美味しいものがたんと食べれるので…………。

 勿論、神護達も美味しい牡蠣や穴子を楽しみにしていた。


 世界遺産の厳島神社の回廊とか、未完成になっている天井とかを見る事(レポートが書きやすそうだから)も。

 世界遺産熊野古道の散策を竜治達とのんびりするのもイイと神護は思っていた。


 一番の楽しみは、建立されて遷宮せんぐうしたばかりの真新しい伊勢神宮を見学する事だった。


 伊勢神宮は、古代の製法建築技術で建立する事が出来る稀有な存在なのですから………。

 古代と言っても千年数百年程度ですが…………。


 それでも、現存する建物を、その時代の製法で完全再現出来る技術を、維持している事はものすごく珍しいので、興味津々だった。


 ちなみに世界最古(千二百年くらい前に設立)の会社は、日本にあり飛鳥組と言う宮大工の集団で、現在も建築業に携わっています。


 石造りの建物は災害や火事に強くて長く現存するが、その製法技術は失われていることが多い。


 木造の建物は、例えば、地震、台風(大雨による土砂崩れや水没等の水害)、突風、竜巻、落雷、雪害(雪の重みで建物が壊れる)などの自然災害や火事に弱く、現存している建物は非常に少ない。


 だが、世界最古の木造建築物は日本にあり、大抵の建物は技術が残っているので再建可能です。


 その代表例の伊勢神宮を、TVでは無く自分の目で見て確かめられる事が神護の楽しみなのです。

 京極きょうごくは、そういうモノを未来ある生徒達に見せたいと思って、こういう修学旅行を企画しているのだ。

 

 勿論、竜治や神護の幼馴染み達も神護に感化されて、同じような感性を持っているので、デジカメやデジタル一眼レフなどを用意して、色々なモノを撮影するぞと宣言していたりする。


 ついでに、門前町で色々なモノを食べたり、見たり、ひやかしたり、お土産を買ったりと色々と楽しむ予定をしていた。


 神護が見たいと思っていたモノで変わったモノは、伊勢神宮に渡る橋だったりする。


 この橋は、お参りにくる人があまりにも多くて、20年の間に、分厚い橋板が半分以下に減ってしまうとTVで言っていたので、その厚みを確認したいと思って、ウズウズしていた。


 ついでに写真を撮っておいて、20年後の橋の架け替え前にもう一度来て、どのくらい厚みが減ったかを見たいと思っていたりする、神護だった。


 そう、神護は結構なオタクでもありました。


 そして《運命》という名の縁を導く、伊勢神宮のお参りへと向かう神護達だったりする。

 そんな《運命》が待ち受けているコトを知らない神護は、ただただ修学旅行を楽しみにしているだけだった。





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