第3話 15歳になりました。
(何かあたっている…)
レナンジェスが目を覚ますと両脇にはヒューイとドゥーイがレナンジェスにしがみ付くように眠っていた。
12歳になった従者2人だが成長すればするほど美少女系美少年になっていた。そんな2人はこの屋敷に来た時からメイドに性的に悪戯をされる。故にレナンジェスのベッドに毎晩のように避難してくるのだ。
(この美貌で逸物がこんなに大きいのだから襲われるのは解るが…何故、主人のベッドに寝るのか…)
そう考えながらため息をつくレナンジェス。
初めは一緒に寝ることを拒否した。すると反則なくらいな悲し気な目線でレナンジェスを見つめる2人を見た父が許可したのだ。どうやら2人の可愛さに欲情したのだろう。その証拠に9歳の誕生日には9歳年下の弟が出来たのだから。
「父上は美少年には甘いよなぁ」
溜息交じりで呟くレナンジェス。
『おはようございます、ご主人様』
不意に目覚めた2人は眠そうにレナンジェスに挨拶する。その行動は小動物みたいで可愛らしい。
「おはよう」
レナンジェスは内心では鼻を伸ばしながら無表情で挨拶を返す。
(はぁ、この2人は強いのだから自分の身くらいは守れるだろうに)
レナンジェスは内心でそう思う。なにしろヒューイは風魔法を駆使した双剣術の達人である。ドゥーイも土魔法で自立思考型ゴーレムを20体作れるし、錬金術であらゆる薬品を作れるのだ。
そんな2人がメイドから身を守るのは造作もない事だろう。それなのに2人は毎晩のようにレナンジェスのベッドに潜り込んでくる。そして朝には逸物を大きくする生理現象だ。
(毎朝、変な気分にさせられるよ…)
そんな事を考えながら精通した日を思い起こす。彼が12歳の時に寝ぼけた2人に股間を擦り合わされ精通したのだ。
(美少女系男子に無意識下でエロエロな事をされて悪い気はしないけど…癖になりそうで怖いわ!)
初めてパンツの中が白濁とした液体塗れになっていた日を思い出すと顔が火照る。
『ご主人様…大丈夫ですか?顔が赤いですよ?』
2人の小悪魔は心配そうにレナンジェスを見つめる。
「大丈夫だよ」
そうぶっきら棒に答えるが胸はドキドキしている。
これが日常なのだから前世の性的趣向では美味しいシュチュエーションだが男同士なのがどうも納得できない。
その要因は前世の記憶にある。レナンジェスは女子高出身だ。故に女子同士で胸を揉んだり、キスすることくらいは平気なのである。中には百合に目覚めた友人もいたが大半は男に飢えた肉食系であった。
更に言ってしまえば前世の彼氏も変態だった。オナホールに浮気するわ、前世のレナンジェスに逸物の形をしたモノを装着させ後ろの口を凌辱させるような男だったのだ。それでも付き合っていたのはイケメンで紳士的でエリートサラリーマンであったからだろう。
(今は本物が付いて居るんだ。絶対にこれを使い込んでやる!)
レナンジェスはそう考えながら来月に入学するローデス王国立貴族魔法学院の事を考えていた。
「レナンジェスよ、学院の入学準備は整っているな?」
朝食の場で父がレナンジェスに問い掛ける。
「はい、準備は全て整っております。後は従者選びだけです」
「そうか。当然、ヒューイとドゥーイはこの屋敷に残していくのだろ?」
「ハァ?私の従者ですよ?何故、残していくのですか?」
レナンジェスは呆れた顔をしながら泣きそうになる父を見つめる。
「そんなぁ…2人を連れて行くなんて酷いわ!ママは悲しい!!」
不意に母がそう言いながら泣き出す。
「兄さま、エミリーの友達を連れて行くなんて酷いです…」
妹まで何かを訴える目でレナンジェスを見つめる。同時にメイド達の憎悪に満ちた視線を感じた。
『僕達はレナンジェス様の従者です。それなのに…』
不意にヒューイとドゥーイが泣きそうな視線を皆に向ける。
「そ、そうだな」
慌てふためいた父がそう言うと母も涙目ながらに同意している。
『ありがとうございます』
ヒューイとドゥーイが満面の笑みで言うと憎悪に満ちた視線は消え失せ皆がデレデレしている。
その中で“こいつ等大丈夫か?”と言う顔をしている弟は6歳とは思えない程の常識人と言えよう。
「兄上、学院でも頑張ってください。このブルックリンも兄上に負けないような立派な人間になります」
弟はそう言いながらニコリと笑った。
(この家でまともなのはブルックリンだけか?)
内心でそう思いながら苦笑いを浮べるレナンジェスであった。
「よし、準備完了だ」
レナンジェスは学校へ持って行く私物の確認を済ませると紅茶を啜る。
「それにしても忙しかった…」
彼は学校の準備の他に領内統治を父と執事長と打ち合わせたり、レナンジェス流格闘術の師範代と今後の指導方針を決めていたのだ。
『ご主人様、お疲れさまです』
ヒューイとドゥーイが荷造りを終えてレナンジェスの部屋に入ってくる。
「準備は整ったのか?」
『はい、メイド服と従者服、半ズボンも忘れていません』
「いや…メイド服は忘れても構わないのだが…」
レナンジェスは小悪魔的な笑みを浮かべる2人に苦笑いで言う。
『奥様や旦那様が持って行くようにとの事でしたので』
(つまり王都に来る度に男の娘を愉しみたいのだな)
レナンジェスは両親の意図を理解すると呆れ果てた表情を浮かべながらどっと疲労感を覚えるのであった。
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