e09「世にも奇妙な」


 こんばんは。お久しぶりです薮坂です。

 大きな地震がありましたね。まずは皆様のご無事をお祈りしています。


 さて、空気がじめじめしてますね。本格的な梅雨がやってくるかと思うと憂鬱になります。ほんと6月は苦手な季節です。6月好きな方には申し訳ないのですが。


 なんとなく始めたエッセイもこれで9回目。しかし最後の更新から2週間も日が経ってしまいました。

 というのもこのところ、仕事が何故か忙しいのです。この春に諸事情で別部署に飛ばされたのですが、こんなに忙しいなんて聞いてませんでした。飛ばされたと言っても、下手打った訳ではありませんよ? 組織人は命令には逆らえんのです……。笑


 私の新しい部署は、閑職部署として名高い部署だと、入る前はそう聞いていたのですが。実際やってみるとこれがまた忙しい。私の適性のなさがそうさせているのかも知れませんが、日々発狂しそうになるのを何とか堪えて生きています。


 愚痴を言っても仕方ないのですが。今の仕事内容も話しても、お世辞にも誰かにとって面白いものとは思えません。

 私は誰かの仕事の話を聞くのは大好きで、いわゆる「お仕事小説」も好んで読むのですが、今の私の仕事、ストーリー性が全くのゼロなのですよ。皆無です。AIが普及したら一番に淘汰されると思います。

 そんなストーリー中毒の私にとって、つまりこの「ストーリー性のなさ」が仕事において一番キツイのかも知れないと、最近思うようになりました。

 前の部署はそうでもなくて、むしろストーリー性に富んだ部署であり、自分でも向いていたと思うのですが。まさか外されるとは。なかなか、人生上手くは行かないものですね。はぁ。



 さて、仕事の内容については置いといてですね。というか人様に話すような面白いことは今後もないと思うのですが。

 最近ちょっと、仕事以外で不思議なことがありまして。いや、めちゃくちゃしょうもない話で、特にオチもない話なのですけど。これくらいしかエッセイのネタがない、私の現状を笑ってください。



 先日、友達と集まって食事をした時のことです。月に一度くらいの頻度で会う仲間たちなのですが、誰もお酒を飲めないので食事をしながらぐだぐだ近況などを話し合っていると、友達のひとりが私に言ったのです。


「お前、一昨日三宮におったやろ。なにしとったん? 仕事? 声かけたのに無視すんなよなー」


 ……以前お話ししたとおり、私は神戸に住んでいるので友達はみんな関西弁(神戸弁)です。神戸弁の魅力についてはまた別の機会に話すとしてですね、私はこの言葉にかなり驚きました。そのセリフを聞いたのは、その週に入ってだったからです。

 つまりですね。別々の3人の人間から、三宮に居ただろう、と言われた訳なのです。


 三宮は神戸の中心街ですから、何かにつけて訪れることも多いのですが。私はその週、三宮に一度も行っていないんです。先に言ったとおり、仕事が忙しかったもので。

 最初にこれを言われたのは、職場の先輩にでした。多部署の先輩ですので、一緒に仕事をすることはほぼない。ですので、最初は見間違えられたのだと思ったのです。

 しかしその後。今度は前の部署の後輩に、同じセリフを言われたのでした。後輩はわりと一緒に仕事をすることが多かったのと、先の先輩のセリフから、「ひょっとしたら似ている人がいるのかも知れないなぁ」と、そう軽く思っていたのです。


 私は取り立てて目立つような容姿ではありません。強いて特徴をあげるならば「メガネをしているのにも関わらず、隠しきれない凶悪な目つき」くらいでしょうか。それ以外はどこにでもいるようなごく普通のおっさんなのです。

 ですので他人の空似だろう、なんてタカを括っていたのですが、友達は月一回、いやそれ以上に会っている間柄ですので、見間違えはおかしい。さらには目撃者が複数いる。

 その時、頭の中に流れたのは「世にも奇妙な物語」のあのテーマでした。完全な小説脳です、はい。


 これが物語ならば、その「私に似た誰か」の存在がどんどん近づいてきて、近しい人たちに、「さっきまでそこにいたよな?」とか「さっき何を言いかけたんだ?」とか言われ始めて、「それは自分じゃない! 別の誰かだ!」なんて感じで物語が展開し、最終的には、自分の存在を「別の誰か」に乗っ取られる……なんてお話になるんだと思うんです。そんな話があったような気もします。


 まぁ、残念ながらこれは現実ですので、その「ドッペル薮坂」とも言うべき存在は、結局わからず終いで闇の中、となったのですが。

 お話の中ならばオチがあってある意味スッキリするのですが、現実ってなかなかオチがつかないですよね。オチというものはある意味ゴールみたいなもので、そこでひとつの区切りを迎えられる訳です。しかし。それがないとダラダラ続いてしまい、結果終わりが見えない。これが「現実に疲れる原因」なのかも知れませんね。


 つまり何が言いたいかというと。オチのある生活、というのを送ってみたいと言うことです。そんな生活、考えるだけで素敵ですね。


 先の「ドッペル薮坂」の件については、それから1週間が経ちますが目撃情報はありません。やっぱりもやもやします。なんか6月の空模様みたいです。


 ここまで書いてみたのですが、絶望的にしょうもない話ですいません。次は面白い話ができるよう、精進します。

 いつもみなさん、ありがとうございます。

 それでは、また。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る