e04「タイトル」


 こんばんは、薮坂です。ちょっと間が空いてしまいましたが、こまめな更新をしなければ元来の面倒くさがりなところが出てしまうと思い、今日は短めになりますが更新を。


 さっそく本題ですが。みなさんはお話の「タイトル」を決める時、なにかこだわりみたいなものはありますか?


 私はいつもこの「タイトル」に悩まされるクチであります。難しいですよね、タイトル。端的に興味を惹きつつ、記憶に残るようなインパクト、そしてセンスをも問われるこのタイトル。

 私はいつも苦手で、考えあぐねた上でいつも「これでいいか」と決めてしまう傾向がありまして。もっとセンスがあればなぁ、なんて思うのです。


 さて。センスとは持って生まれたものですが、私のようにセンスが無い人にだって「名作から学ぶ」という勉強方法があります。

 と言うわけで、勝手に私が考える秀逸なタイトルを少し例に挙げてみましょう。



 ①「BACK TO THE FUTURE」

 言わずと知れた名作中の名作、幼い頃の私を物語好きの世界に引き込んだロバート・ゼメキス監督の傑作映画です。

 もうこれはね。語り出すと例によって5万字くらい書けてしまうので割愛しますが。

 もうタイトルからして名作ですね。

 直訳すると「未来へ戻る」と言ったところでしょうか。まずこれ、タイトルが不思議なんですよね。言葉としては間違ってないと思うんですが、「未来へ戻る」ってどういうこと? と強い違和感を感じ、すでにここで興味を惹かれるワケです。いわゆる撞着語法の一種と言えると思うのですが、本当に秀逸ですよね。

 あと、当然ながらこの映画のストーリーも完璧です。何度見たことかわからないくらい、もうセリフまで憶えているのですが、何度見ても結末がわかってても面白い。まさに傑作です。


 ②「すべてがFになる」

 森博嗣先生のデビュー作、犀川先生シリーズ第一弾。私は理系なので、だからこの手の作品はとても楽しく読める人なのですが、この作品には「すごいな!」と震えた記憶があります。

 タイトルを見てまず、「Fってなんぞ?」という疑問が頭に浮かび、そして作品を読み進めるうちに「F」とは何なのかがわかり、そしてタイトルの意味もわかる。もう震えます。未読の方は是非。


 ③「K」

 お次はBUMP OF CHICKENの楽曲です。このタイトル、シンプルですね。とてもシンプル。だってアルファベット1文字ですよ。

 しかし曲自体はとてもストーリー性のある歌詞であり、すべて聞き終わるとこのタイトルの意味がわかるという仕掛けになっています。シンプルかつキャッチー。素晴らしいタイトルですね。


 ④「ジョジョの奇妙な冒険」

 尊敬する荒木飛呂彦先生が描く、言わずと知れた傑作マンガであり、人間賛歌です。

 主人公の名前が出てて、かつ何をするお話なのか端的にわかるシンプルなタイトルですね。「ジョジョ」が「奇妙」な「冒険」をするお話。まさにシンプルイズベスト。

 この「奇妙な」ってところが絶妙なアクセントになっていて、「奇妙、つまり通常の冒険じゃあないんだぜ」というところを強く感じる、まさにタイトルが「奇妙」で興味を惹くタイトルです。

 語り出すとこれも止まりません。多分10万字くらい余裕で書けるんじゃあないか。そんな風に思える傑作ですね。



 と言うわけで。私が勝手に挙げてみた「秀逸なタイトルの作品」ですが、私はどうやら「シンプルかつ不思議に思うタイトル」に惹かれる傾向があるようです。もちろん作品の中身も重要なのですが。

 シンプルでそして人の興味を惹くタイトルっていうのは難しいですね。


 ところで。このエッセイのタイトルは、「吝かではない。」であります。吝かでない、と私のペンネームの薮坂をかけたシンプルなタイトル……には違いないと思うのですが、このタイトルを改めて見直したところ、


「いや、何が?」


という思いしかない状態です。これじゃあエッセイかどうかもわからないじゃあないか。

 センスってほんと、重要ですよね……。



 さて。もし「こんな秀逸なタイトルの作品を知っているぜ!」という方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて頂きたいです。どんな作品でも構いません。映画でも漫画でもweb小説でも。センスを磨くには、いろんな作品に触れるしかありませんものね。


 そんなこんなで、今日はここまで。

 いつもありがとうございます。


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