第33話 少女達と温泉へ

午後7時。

叙々苑・遊玄亭。

4人の少女達はよく食べる。

『美味しい焼き肉に連れてって』

と言われ、有楽町マリオンに入っているここに来た。間違いの無い店だ。

個室に5人で座る。さえ子が『焼き』を仕切っている。

特選カルビ5500円

特選たん塩5000円

こんな肉は食べたことが無いと言いながら、次々と彼女らの口に入る。


一昨日の夜の件の口止めだ。


2時間を掛けてデザートまで平らげ満足の様子だ。16万円の支払い。


仕事の打ち合わせが有ると言い、4人を先に帰らせる。

アンに会いに行く。

この前は、本当に仕事の打ち合わせで、アンの顔を見ただけだった。


シャンパン2本を開け、1時間ほどをアンと過ごす。14万円を支払い帰宅する。


竹島には3日後、自衛隊機に同乗して様子を見に行く事になっていた。


明日は娘達を連れて温泉に行く。

何処に行きたいかと聞いたら温泉だと言われた。ディズニーランドと言ってくれれば、金だけ渡して勝手に行けと言えたが仕方がない。

アンと行った熱海の日本旅館に問い合わせる。

5人でも受け入れてくれると言う。

2人までは20万円だが、人数が増えると食事代として、1人3万円が上乗せされる。

総額で29万円だ。

前と同じ離れだ。


翌日

メルセデスAMGは西湘バイパスを、左に海を見て走る。

江ノ島が見たいと言われ、鎌倉から江の島、茅ヶ崎と走ってきた。

小田原を過ぎ、石橋のインターで一般道に降りる。海沿いの道を窓を全開にし、潮風を浴びながら走る。すぐに熱海だ。


旅館の入り口正面に駐車場。

黒と白のクラウン。アルファード。BMW525。一番奥にベントレーのGT。


出てきた番頭が笑顔で迎えてくれる。

姪とその友達だと紹介する。

女将も出てきて、深々とお辞儀をする。

娘達は、一列に並んで行儀よく挨拶をしてくれた。


番頭が俺のボストンバッグを持ち、部屋に案内して下がる。

女将が着てお茶を淹れる。香りがいい。

東伊豆名物と言ってもいい『ぐり茶』だ。


娘達は専用の庭に出で、灯籠や露天風呂の周りで写真を撮っている。賑やかだ。

「すみませんね。うるさくて」

「お気になさらないで下さい。多少騒いでも、他とは離れていますから、叫ばない限り大丈夫です」

和服を着こなした女将は静かに出ていった。


娘達は外の写真を撮り終わると、お茶と和菓子の写真だ。

俺を囲んだ集合写真では、綾香とマキが膝にのった。その後、1人毎に俺の膝にのり、ポーズを取る。

悪い気はしない・・・と言うか嬉しい。

鼻の下が3メートル位は伸びた顔になっているだろう。


露天風呂には俺が先に入った。

かけ長しの湯が気持ちいい。

俺の後で娘達が4人露天風呂に入る。


庭に面している居間に続いて一間の板の間があり、その先に小道を5メートル程行くと露天風呂がある。露天風呂の周りには簡単な衝立が有る。

居間と板の間を仕切る庄子を閉めれば、居間からは露天風呂も庭も見えない。

娘達は庄子をしっかりと閉め、内風呂からバスタオルを巻いて露天風呂に走っていった。


浴衣姿で寝転がってテレビを見ていたが、娘達の露天風呂で騒ぐ声が気になって仕方ない。

我慢はカラダに悪い。

庄子を少し開ける。

みんな露天風呂にいる。

外に出てサンダルを履こうとするが、木のサンダルなので敷石で音を発てそうだ。

裸足。

少し背中を丸め、警戒(興奮)しながら露天風呂に近づく。娘達の声が近づく。

衝立(ついたて)に感謝だ。

竹を編んだ衝立の隙間から露天風呂を覗く。

綾香とマキの15歳の2人は、石造りの浴槽の向こう側の縁に座っている。

のぼせたのか。マキは子供だと思っていたが、形の良いBカップ位の胸を持っている。綾香はDかE。大きさだけで言えば銀座のアンに勝つ。

ゆうかが、湯から上がり俺から見ると左側の浴槽の縁に座る。綾香といい勝負のオッパイだ。

最後にさえ子が俺に背中を向けて立ち上がり伸びをする。

見事な後ろ姿だ。スレンダーな身体に小さめでカタチの良いヒップ。思い切り細く括れたウェスト。座る時にチラリと胸が見える。釣り鐘型の小ぶりな綺麗なオッパイだ。


俺のジュニアはパンパンに膨張している。

あの中に入れたら最高だ・・・


ダメダメ。部屋に戻るんだ。

理性が、勝った。


夕食は肉か魚かを選べたので、俺は魚。娘達は肉を選んで予約した。

俺の刺身は、鯛かホウボウを選べたので、迷わずホウボウを選んだ。

ホウボウの姿造りにも娘達は興奮だ。綺麗な羽を手で広げて写真だ。

足が付いているのを見つけ『気持ち悪い』と言う。


娘達は陶器の皿で焼き上げたステーキにも大騒ぎだ。全てを写真に納めている。


夕食が終わり、番頭が布団を敷きに来る。綾香が居間に3組で寝室に2組みと指示した。いつもと同じか。

娘達に番頭を手伝わせる。


寝室の布団に横になると、眠りに引き込まれる。

しばらくして。目が覚める。

横を見ると綾香は熟睡中。

居間の方も寝静まっている。

1人で露天風呂だ。


浴衣姿でタオルを一枚持ち居間に出る。

娘達を起こさないように、枕元を忍者のように歩く。

庄子をそろりそろりと開ける。

板の間の向うはサッシなので、多少の音が出るが、庄子は完全に閉じてある。ゆっくりと開け閉めする。


庭に降り立ち、サンダルの音に気をつけて露天風呂へと歩く。


露天風呂の上に月が見える。最高の気分。

前回は、ここでアンと・・・・

物音。誰かが来る。

現れたのはタオルを持った浴衣姿のさえ子だった。

「やっぱりいた」

脱衣場かごに脱いだ浴衣を入れる。

裸。18歳のハダカ。

「お邪魔しまーす」

こんな娘と混浴していいのか・・・

いいじゃないかと、悪魔の囁き。

「まだ、起きてたのか」

「寝たけど、目が覚めちゃった。オジサンが出てったの分かったから」

偶然じゃないのね・・・そういう事?

俺の横にピッタリと寄り添う。

灯籠の明かりで、お湯に浸かったオッバイが揺れているのが見える。

「露天風呂、気持ちいいからな」

間抜けなセリフしか出てこない。

さえ子の頭が俺の肩に。

浴槽の縁に置いてあったタオルを、何げない素振りで取り、湯に沈め股間を隠す。

「オジサン、独身でしょ?彼女とか居ないの?・・・綾香じゃ子供過ぎるでしょ」

「いろいろ、忙しいからな」

またもや間抜けなセリフ。

「さえ子ちゃんは彼氏は居ないの?」

「高校の時にちょっと付き合った事有るけど、子供っぽくて・・・今はいないな」

これって、こんなジジイでも、金持ってればいいって事?

「あの車って高いよね。いくら位するの?」

きた。金の話。でも、金の無いジジイなんか、誰も相手にしないよな。

「2000万円位だよ」

「スッゴーイ。マンションの家賃は? もしかして持ち家?」

「賃貸だよ。管理費や駐車場込みで37万円だったかな・・・確か」

「凄いね。むちゃくちゃ金持ちじゃん。私んちなんか両親合わせて30万円しか収入ないよ。オジサンちの家賃も払えない・・・いいなぁ」

俺の肩にさえ子の頭が戻る。

さえ子の手が俺の身体に触れた!

「おおっ」

セリフが、出ない。もうすぐ還暦の俺が18歳に翻弄されている。

やめてくれ!・・・いや、やめないで。

突然、綾香の声。すぐそばに立っている。

「オジサン、何やってるの?さえ子ちゃんも一緒? ちょっとどういう事?」

さえ子は慌てて身体を俺から少し離す。

さえ子が説明する。

「露天風呂に入っていたら、偶然オジサンが私に気がつかないで入ってきちゃったの。ビックリしちゃって声も出せなかった」


「それで二人でお話し中か、いいな」

綾香もさっさと浴衣を脱いで俺の横でピッタリと身体を寄せる。

それを見た、さえ子も俺に密着する。

両手にハダカの娘。


嬉しいけど・・・嬉しいな!

















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る