第16話 竹島襲撃2

隠岐プラザホテル。

典型的な和食の朝食。

納豆・小アジの開き・生卵・焼きのり・味噌汁。好きだ。

綾香にとっては馴染みのない朝食らしい。

家族と暮らしていた時は、朝はパンだったという。


朝風呂をつかってスッキリした。

部屋で戦闘服に着替える。ただの皮スーツだが。

ウェストポーチに従業員に頼んで作ってもらったオニギリを3個入れる。

具は、梅干しが1個とマグロの角煮が2個だと言っていた。

現在時刻10時。綾香には昼飯頃には戻れると思うと言った。


ベランダに出て、一応コンパスで方向を確認し、飛び立つ。顔をなるべく隠したいのでサングラスは忘れない。


高度1000メートルを維持し北西へ。

10分で目的の竹島上空に到着する。

上空から島の様子を探る。

兵士10人程が小銃を持って周りを見回している。

小高い所に銃座があり、カバーがかかっているが、俺の目には高射砲が透けて見える。

小山の上にはコンクリート作りの建物が有る。

兵士の宿舎にも使われているのだろう。

屋上には韓国の国旗が立ててある。


海岸には簡単な桟橋があり、ボートが係留されている。

30フィート位の小型艇と100トンクラスの戦闘艇だ。

桟橋の反対側には漁船らしい20トンクラスの船もある。

戦闘艇には船首に機関銃が据え付けられている。

桟橋周辺では20人程が工事を行っているようだ。

大統領を迎える準備か?


少し位置を変え高度を下げて、斜め下を見るように兵士たちを観察した。

みんな若い。持っている銃はかなり年季の入ったM16のようだ。

見た感じでは中国人民軍よりもみすぼらしいような気がする。


まずは脅かすか。

竹島上空に戻り、高射砲に向かって「光の玉」を放つ。

鋼鉄の砲塔が溶けるように炎上した。

近くにいた1人が銃を放り出して後ずさる。

戦闘艇と小型艇にも光の球を放つ。

瞬時に爆発した。炎が50メートルの高さまで上がる。


小山の上の建物に100メートルまで近づき英語で大声で叫んだ。

「ここは韓国の領土ではない。直ちに出て行きなさい。抵抗しなければ危害は加えない」

建物前に立っていた将校らしい兵士が何か叫んだ。

周りの5人程の兵士が一斉にM16の引き金を引く。

乱射だが、俺の身体に当たったのは数発だけだ。

小さな光の玉を作り兵士たちのM16に放った。

一発目の光の玉はすこし強すぎたようで、兵士の両手も吹き飛ばしてしまった。

他の兵士は腕を火傷したくらいで済んだだろう。


将校らしい兵士を念力で持ち上げる。俺の目の前まで引き寄せた

「ゲット アウト フロム ヒア ライトナウ イフ ユードン ワナ ダイ」

死にたくなければ今すぐここを出て行け。

兵士の迷彩服のパンツに黒いシミが広がる。

「アンダスタンド? アイ ギブ ユー 15ミニッツ」

言葉が出ないようだ。

激しく頷く。

元の位置に戻してやる。

建物の屋上部分に降り立った。

退却の様を眺める。

漁船に全員が乗れるだろう。


機械類の持ち出しはさせなかった。武器も全部置いていかせる。


レーダーや通信用のアンテナを次々に破壊する。韓国の国旗は燃やした。

グズグズしている奴の近くには光の玉を炸裂させた。


約10分で全員が漁船に乗り終えたようだ。

桟橋から離れていく。


ウェストポーチからおにぎりを出した。

梅干しのおにぎりだ。味を想像するだけで唾が口のなかにたまる。

包みのアルミホイルを開け、おにぎりを頬張る・・・


機関銃の銃声とともに、俺の座っている横に置いてあったおにぎり2個が粉砕された。

サングラスにも銃弾が当たり、レンズが片方だけなくなった。

銃声の方を見た。漁船の後部に機関銃を据え付けている。火を吹くように銃弾が発射される。


逃がしてやっているのに、俺のおにぎりを台無しにするなんて許せない。

なんたって、マグロの角煮なんだ!

手に持っていた梅干しのおにぎりを口に押し込み、漁船後部へと飛び移る。

既に竹島からは500メートル程離れていた。

足の早い船のようだ。

突然現れた俺にその場の全員が凍りつく。

さっきの上官らしき奴の指示で銃撃をしたらしい。


念力でそいつを宙に浮かせ、走っている船の外側に持っていく。

下は海だ。

何やら喚きながら手を合わせている。

念力でそいつの服を脱がせる。

素っ裸にし、たまに海に浸けてやる。

船のスピードは20ノット以上出ている。

時速40kmで海に浸けられたらかなりの衝撃だ。

最後は10メートル程、上に持上げて海に落とした。


そのまま、俺は船を離れた。

奴に人望があれば、助けて貰えるだろう。


竹島に戻ってみる。


国旗がさらに2ヶ所にあり処分した。

岩に書かれたハングル文字は全部焼き消した。光の玉の連続照射が出来るようになっていた。


もういいだろう。


竹島を飛び出し、隠岐の島に戻った。

11時半だった。

部屋のベランダに降り立って、部屋の中を見る。綾香が部屋に置いてある姿見の前でポーズを取っている。

ワインレッドの下着姿だ。

Tバックから溢れる尻は十分なボリュームがあり、両手で掴みたいほどだ。足はすらりと長い。半レースのブラからは乳首が透けて見える。谷間は深い。

とても15歳とは信じられない。


革のスーツに押さえ込まれた股間が痛い!

いかんいかん。腰も痛い。


腹が減ったのだ・・・









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る