第46話 憑依
『狐憑き』に代表される身体を霊やら悪魔やらに乗っ取られた状態。
ある意味、都合のいい状態。
法的には心神喪失状態とかになるのだろうか?
時折、責任能力が無いとやらで無罪になっちゃう。
これも立派な憑依じゃなかろうか。
だとすると、日本の法律は『狐憑き』を認めていると…まぁ拡大解釈だけど。
日本では動物霊が有名、『こっくりさん』も、ある種の憑依現象かもしれない。
西洋では『悪魔憑き』が有名。
エクソシストなる悪魔祓い専門職もあったくらい。
実際の悪魔祓いのイメージは映画『エクソシスト』で定着したのだが、本来の役割は、他教徒がカトリックに鞍替えするさいの儀式で拒絶反応を起こした人の精神的ケアが本来の職務であったらしい。
身分は高くなかったようだが、一応、資質というか権能は必要であったらしい。
憑依現象というものが霊による仕業なら、人格転移とも呼べそうだが…なぜか、その手の話は聞かない。
なぜ動物霊、悪魔が代表格になってしまうのか?
答えは簡単である。
光を嫌う。
水を嫌う。
興奮状態、痛覚の麻痺、錯乱状態…つまり狂犬病である。
この症状は吸血鬼、あるいはゾンビと似通っている。
僕に言わせれば、『悪魔憑き』『吸血鬼』『ゾンビ』は狂犬病患者である。
噛まれて感染とか…もう、それ以外に考えられない。
これらの患者を陽に晒して、聖水ぶっかけて…その姿は壮絶であったであろう。
ほっといても1週間もすれば死に至る感染症だ、つまるところ、解放は=死である。
カトリック臭ぇというか…ある種、ショーとして教徒獲得に利用していたのではないだろうか。
利権絡みのカトリックに利用された憐れな感染症患者だったのだろう。
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