第八節 ゆれる陽炎 巨大なプール
第36話 集まる人たち
大きな
「心配ないよ。ミツキ」
「
「ふたりがいい!」
中学生の二人は
午前中でも日差しが強い。道からの照り返しであまり暑さをしのげないものの、
合流したメグミとカナエは、なにやら笑っている。
「まさか、こんなに仲よくなるなんて」
「まさか、まさかだよねぇ」
はにかむサヤカ。
「ジャマじゃね? もうちょっと
「おはよう」
女子たちのもとに、二人の男子がやってきた。同じクラスのコウスケと、隣のクラスのレンマ。
「えー?」
おどろいて
「二人は、カナエが呼んだらしい」
「来てくれた」
「コウスケはともかく、あんまり親しくないのに、よくレンマを呼んだよね」
「運動が苦手で、教えてほしいからねぇ。めぐめぐはムリだし」
集まった少年少女たちは、防水に優れたかばんを持っている。夏服がさわやか。
「マユに頼めばいいじゃん」
「教えるの苦手でしょ? まゆまゆ」
「えへへ」
ショートカットの少女と長いくせ毛の少女が、動いた。
「長話はいいから、さっさと行こうぜ」
広い
水着に着替えたボサボサ頭の女性が、ロッカーに荷物をしまう。カギをかけた。
「ごめんね。シュー」
「ギアも」
別々のロッカーに入れられる、ふたつの
シューとギアは、持ち歩くと目立つ。と、二人は思っている。
カギをかけた二人は、
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