第23話 ノーシスに降る雨
「お願い。シュー!」
まるいケースをかざした。なかのピンクの
『エックスカラット』
ピアノ中心の音楽が鳴った。
光に包まれる少女。高い音が鳴るごとに服が変化していく。
シューは、移動ポケットの飾りとしておさまる。短めのスカートがゆれた。
おでこの右上に髪飾りがつく。肩まで届かない髪の一部が、寝ぐせのようにとび出した。後頭部が結ばれている。
「ラディラブ・ピュア!」
「いくよ。ギア!」
手にはまるいケース。羽のような形のライトブルーの
1回だけ光った。
つよい光で
水色に
もともと移動ポケットの飾りだったかのように、腰の左側にギアがおさまる。
前髪の左上に髪飾りがつく。うしろはそのままで、長いまっすぐな髪の左右が細めに結ばれた。
水色に変わった傘とともに、
「ラディラブ・アレンジ」
別々に
とげとげしい部分のあるセーマと一緒に、別の世界へと移動する。
幻の世界でも、
「これって、
『いらないよ。ブツリホウソクをねじ
これまでの
「
答えはない。かわりに、
リョウの
「そこにいるなら、手が届くはずでしょう」
ピュアは、サヤカが誰かに手をのばす映像を思い浮かべていた。そして気づいた。みんなを助けようと、アレンジが一人で背負い込んでいることに。
黒い足へと、桃色の光がぶつかる。セーマが尻もちをついた。
「協力しよう!」
いろいろな思いではなく、一言だけ告げられた。
「しない。私だけで全部――」
アレンジが
服と
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