第20話 ひとりとひとり
ノーシスがゆらいで、元の色に戻る。
飛んできたのは桃色のかけら。気にせず、ピュアがアレンジのほうを向いた。
「ありがとう」
「……」
水色の少女から返事はなかった。すこし
ビー
「ねえ。
「
「なんで? すごかったし、いろいろ教えてほしいし。シューも何か言ってよー」
『ギア。ひさしぶりな気がするね』
「どうしてもって言うなら、
「ギア、ふたつに割れてて
笑っているのか
「それで、一緒に勉強する」
「ダメだよ。約束したから。シューの記憶を
『協力したほうが、コウリツテキじゃない?』
「なるほど。そういうこと」
長い髪をゆらし、サヤカが去っていった。かばんを拾って
すでに、セーマから元の姿に戻っている。
「どういうことか、わかんない」
入り口近くで、マユは頭を抱えていた。かばんに手をのばそうとして、さきに拾った人から手渡される。
「大事なものは、
「はい。ネモトさん、こんにちは」
「こんにちは」
女性は、優しそうな顔で笑った。頭の後ろでお
ネモトはマユの近所に住む。大人の女性。
なんでも
「あの。
「自分ならどう思うのか、相手の思いは何か。考えることも大切ですが、
「
「早く仲直りしたい、とは思いませんか?」
さっき大声を出した。少女が思いだし、ネモトのアドバイスを胸に刻む。
「そうですよね。ありがとうございます」
ネモトは、
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