第8話 倒れる友
「ん!」
鼻から息とともに声がもれた。胸の前で手をかたく握るピュアから、シャボン玉のようなものが広がる。
同時に、巨大な黒いものからも広がっていく。ぶつかって合わさった。
ゆらぎが
ここは幻の世界。
ノーシスと呼ばれる
「誰もいないよね?」
『いたら、びっくりして叫ぶから、すぐわかるよ』
シューの言葉で、不安な表情が和らいだ。
ピュアは、最初の
「ひざ!」
『そこは、すねだよ』
バキバキと音を立てて、道のそばの家が壊された。
転んだ
「立っちゃダメ!」
ジャンプした桃色から光がほとばしった。うなりをあげる右足が、黒色に迫る。
背中に
『やったね』
「やりすぎ!」
ものすごい速度で走ったピュアが、すぐに
『いいね』
「ラディラブビーム!」
煙を通してはっきりと見えるレーザー光線のように、手から放たれた光には色がある。光に包まれ、
ただ、違うこともある。
あおむけで倒れている少女は普段着。髪はくせが強くて長め。服に乱れはない。
ピュアは、まだ
「なんで、
『戻るんだから、言わなくてもいいでしょ』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます