第7話 不穏な怪物
「
カナエを待つマユは、手持ちぶさた。そわそわしている。
『
「とつぜん何? 何か作りたい?」
『かけらが手に入って、すこし離れてても、あの黒いのをサッチできるようになった』
「黒いのって。
あわてて、マユが移動ポケットにシューを入れる。
「落ち着いて。ゆっくり。大丈夫」
何も言われなくても、マユは北東を見ていた。
カナエの家の方角に変化なし。すこし右のほうで、
巨大な着ぐるみのような黒いものが、東からやってきた。人の形に近い、全長が約5メートルの
少女の目に、
「お願い。シュー!」
取り出したケースをかざすマユ。ピンクの
『エックスカラット』
宝石が喋ったあとで、ピアノ中心の音楽が鳴った。
マユの
はずむような
まずは半袖の胴体が現れる。ピンクの部分が多い。白くひらひらした布が、重なるようについている。肩や胸元だけではなく、あちこちに。
スカートにもレースの部分が多い。わずかにある緑色とともに、桃色へ
白と桃色が巻きつく手首。靴もかわいらしく変わる。
もともと移動ポケットの飾りだったかのように、腰の左側にシューがくっつく。
笑顔の上。おでこの右側で髪がゆれる。剣のような形の髪飾りがついた。
うしろ髪はそのまま。後頭部だけ、わずかに束ねられた。ひと塊でぴょこんと出ている。
全体的にわずかにあるグリーンによって、ピンクが引き立つ。
少女が変身を
「ラディラブ・ピュア!」
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