第5話 宝石のかけら
もとの
ノーシスという幻の世界は、夢かと
建物が壊れていない。
その方向から、ピンクの小さなものが飛んでくる。
胸の前で静止したのは、
空中に浮かぶ桃色へと手がのびた。
「これって、ひょっとして」
『ボクだね。なんだかひさしぶり』
移動ポケットの飾りから、気の抜けるような声が響く。かけらは
「シュー。どうする?」
『すこし記憶が戻ったよ』
桃色の
「くっつけてないのに?」
まだ桃色の服のままの少女が、かけらを
『近くにあればいいよ』
周りの人たちが
「あー。バレちゃう。恥ずかしい」
『じゃあ、もとに戻るときは隠れたら?』
聞こえる
「そうする」
『といっても、力がないと姿も声もはっきりニンシキできないよ』
「
ピュアは顔を赤らめ、困り顔で心配していた。
そそくさと離れて、こっそり元に戻る少女。おかっぱよりも長めの髪と制服のスカートを
喋る
かけらを集めればシューの記憶が戻る。事実を受け止めたマユが、嬉しそうな顔を見せた。
ノーシスでは
花屋の店員が目を覚ました。
「なんで、こんなところで寝てたんだろ」
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