幕間と言う名の次回予告 その二

「バッキャローッ! なんでイザボーが生きてるんだよぉい」

 またも、カップルの男の方がイチャモンをつけてくる。


「アンヌ・ド・ブルターニュの妹は、一二歳で死んだってウィキに載ってるぞぉ~」 


「生きてたのは仕方ねぇだろぉ。生きてたんだからぁ」

 犬山は反論した。


 手持ちの資料には「生きていた」と書いてあるので、こっちが正解だろう。おそらく。


「愛洲移香斎が、フランスにいたわけないだろぉ~!」


「知らねーよ、んなもんっ。移香斎の子孫が、パリに住んでいるのは事実だっての! 会ったことはないけど」


「ほれ見ろ~。お前さんの話は全部デタラメじゃねーかよー。お前も信じるんじゃねーよー」

 再び、男は女性に話を振った。


「それで、レオが調査した地下の研究所って、どうなったの?」


 女性の方は、未だに食いついてくれている。


「それは次回の講釈で」

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