第二夜
夜。街灯が橙色に闇を照らす。
あてもなく、フラフラと歩く。
少し先に、彼女がいた。
彼女はオレンジの光の下で、シャラシャラと踊っている。
華麗で、パワフルで、優雅で、情熱的で、見る僕を虜にした。
少しばかり近づいてみた。
彼女は意に介さず踊り続ける。
彼女から発せられる汗や吐息が、何億とも値打ちのある美術品にみえる。
彼女のその青い瞳は真剣そのもので、見るものを圧倒する迫力と、凄まじい集中力に満ち満ちていた。
僕は近くにあった椅子に腰かける。
簡易的なダンスホールで彼女は踊る。
特等席で見れる僕は何て幸せなのだろうか。
そのまましばらく観劇する。
突然、彼女が動きを止めた。
もう終わったのだろうか。
僕は席を立ち拍手を送った。
すると彼女はニッコリ笑ってお辞儀をした。
えくぼが似合う可愛らしい笑顔を見せてくれた。
ああ今日はなんて素晴らしい夢なんだ。
彼女に会えただけでなく、彼女の笑顔も拝めた。
これならもう朝が来ても構わない。
夢がゆったり終わってく。
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