第3話
一度でも心に生またこの感情は、私の意思に反して猛烈な速さで膨れ上がる。その頃には負の思考の連鎖は頭の中を駆け巡っている。
いつしか目にする身の回りのもの。それらは全て私との何かしらの記憶が残されている。それらが徐々に朽ちていくのだ。それは当然のことであり、避けられないことである。しかし、一目ペンキが剥げそこから錆がのぞいているのを見るだけで、認識してこなかったそのものの時間の経過が瞬く間に襲いかかってくるのだ。
日々朽ちていくのだ。
私が別のことを考え、呑気に過ごしている間にそれは消えていってしまうのだ。
しかし、こんな終わりのない不安の日々にも遂に終わりが来ようとしていた。
そう私はとうとう見つけたのだ。この感情に決着をつけられる唯一の手段を。
続くーーー
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