第14話~魔王少女VS魔王同盟~
正気に戻った親父魔王とレミア達がものの見事に破壊された魔王の間にいた。
「何が起きた?・・ぎゃーわしの魔王の間が・・誰だーこんな事をしたのはー」
親父魔王はほぼ玉座しか残っていない部屋を見ながら叫んだ。
そしてその場にいた全員で親父魔王を指さすとレミアが呆れた様に
「もぅーお父さんが無茶苦茶するからだよー」
「え?わし?」
親父魔王が自分を指さすとレミアがさっきまで起こっていた事を話し、それが終わるとヴィクトリアが自分の衣装を指さしながら怒鳴った。
「糞親父、早くこの衣装を何とかしろ」
そう言われた親父魔王は3姉妹の衣装にようやく気づいた。
「おーナラム、ヴィクトリアまで着てくれたのか、父さんは嬉しいぞ」
その瞬間ヴィクトリアの手が何回か怒り輝き元の弱った親父魔王を焼き払うと親父魔王は体から煙を出しながら立ち上がり。
「親父狩りはいかんぞヴィクトリア」
そう言われたヴィクトリアが再度魔法を唱えようとした時に親父魔王がそれを制しながら
「ま、待てその衣装は一回着ると解除するのが大変なんじゃ・・今のわしの魔力ではもう解けないと思う・・が」
親父魔王が「解けない」と言うと途中で止めた魔法を再開して無言で親父魔王に叩き込んだ。
「さ、最後まで話を聞けヴィクトリア、わしでは無理じゃがレミアに魔王の座を譲れば解けるから・・多分・・」
「多分?まぁいい・・早くレミアに魔王位を譲ってもらおうか」
ヴィクトリアが親父魔王を睨みながらゆっくり言うと親父魔王が申し訳なさそうに
「魔王位を譲るのは簡単なんだが・・手続きが12時間程かかる・・」
「そんな話は聞いた事がないぞ、レミアが宣言して親父が了承すれば継承ではないのか?」
ヴィクトリアが怒りながら言うと
「魔王位だけならそれでいいのじゃが、ここの領地を守っている防御陣とか魔王城の全ての認証とか維持する魔力をわしからレミアに変更しないと・・」
親父魔王がそこまで言うと爆発音と共に魔王城が何度か地震の様に揺れた。
「今のは何?」とレミア達が思っていると親父魔王が魔法で魔王城内外の何カ所かの映像を出すと魔王城の外に魔王同盟と思われる軍団が映し出された。
「これは不味いぞ・・こないだより数が多いじゃないか・・今度こそこの魔王城も終わりだー」
パニック状態になった親父魔王を無視しながらヴィクトリアがレミアに
「魔王になってこれからこの魔王城を守る気があるかレミア?」
「はい、おねーさま」
レミアが迷い無く答えるとヴィクトリアがパニック状態の親父魔王に魔法を叩き込み
「馬鹿親父とレミアは魔王位の手続きを始めろ、私は終わるまで城を守ってやる・・それと終わったら親父に話がある」
ヴィクトリアはそう言うと転移魔法を唱えてこの場からいなくなってしまった。
「まったくいつも自分勝手なんだからヴィクトリアは・・まぁーせっかく妹が魔王になるんだから邪魔はさせないけどね」
ナラムは少し嬉しそうに言うと続けて
「身内の問題だからカカラ、リヴァイアサン、2人は今のうちに領内から出なさいそうすれば巻き込まれなくて済むから」
そう言ってヴィクトリアと同じく転移して行くと、カカラとリヴァイアは顔を合わせると今度はレミアの方を見てわざとらしく
「レミアが魔王にならないと私の呪いが解けないし、レミアの親父のせいで暴れ足りないし・・」
「そうねー私は魔王になるまでって約束したし、レミア持ちで3泊4日の海旅行もまだ行ってないし・・」
2人は再度顔を合わせると同時に
「しょうがないレミアに付き合ってやるか」
カカラとリヴァイアが笑いながらそう言うとレミアに手を振りながら転移した。
レミアは2人がいなくなると涙腺が一気に開き大粒の涙を流しながら
「おねーちゃん達も、カカラもリヴァイアも・・あり」
レミアが言い終わる前に親父魔王がレミアの肩を叩きながら
「レミア・・お礼は終わってからにしよう・・では始めるぞ」
レミアが頷くと親父魔王は部屋に埋まり切れないほどのA4サイズの石板を召還するとレミアに石板を全部読んで署名をするように言った。
「こ、これ全部?」
「そうじゃ、先祖代々増え続けてきた魔王城の色々な契約石版だ」
レミアは一番近くにあった石板を手に取り読むと読んだ文字が反転していった。
「何々、魔王の間に隣接している魔王専用の衣装部屋、トイレ、会議室等の使用権限の譲渡・・・」
レミアはそこまで読むと父親の顔を無言で見ると親父魔王は咳払いをしながら。
「最後までちゃんと読まないと署名欄が現れない仕組みじゃ」
「お父さん・・これって」
「わしも爺さんから魔王を引き継いだ時にレミアと同じ事を思ったぞ」
親父魔王が笑顔で言うとレミアは『私の代で要らない石板は処分しよう』と思った。
魔王城上空にヴィクトリア、ナラム、カカラ、リヴァイアの姿があった。
「全くお前らは・・ナラムはいいとしてカカラとリヴァイアサンまで・・」
「まさか1人でこの軍勢を相手にしようと?いくらヴィクトリアねーさんでも無理じゃない・・」
4人の前には魔王城を囲む様に魔王同盟が揃っていた。
カカラは今まで見た事もない人数に
「よ、4人でやるのか?」
「雑魚も入れて1魔王軍5万として3同盟でたかが15万だ」
「単純計算で1人当たり3万7500匹・・親父魔王との戦闘で残った魔力でーハハハこれは参った参った」
カカラが現実逃避しながら笑っていると魔王城の前にゲートが開き『あれ』が現れた。
「やっと着いたわよ、もうやんなっちゃうわ、ここに来るだけで汗だらけじゃないレミアに言ってシャワー借りないと」
それを見たヴィクトリアが笑みを浮かべながら
「これで1人当たり3万だ」
「いや、大して変わらないから」
とカカラが突っ込むと。
「あら、カカラにリヴァイア、それとナラムと・・うふふ」
やよいちゃんがその先を言おうとしたがヴィクトリアが手で制し
「やよい、いい所に来た、手伝ってもらうぞ・・勝ったらワイハに新店の出店話を殿下にしてやってもいいぞ」
「あら、ヴィクトリアたら、可愛い服装と一緒で角が取れたのかしら?随分と気前がいいじゃない、じゃー私も」
やよいちゃんはそう言うと閉じられていないゲートに向かって手を振りながら
「みんなー早く出てらっしゃいよ、ワイハに新店舗出せるかもしれいわよー」
するとゲートから続々と100体近いマミーが現れ最後に現れたマミーが腰をくねくねさせながら
「あら、やよいおねーさん、ワイハ行けちゃうの?私達がんばるわ」
すると残りのマミー達もワイハと聞いて女子力全開でキャーキャー始まった。
そしてやよいちゃんが笑顔で
「ここに戻る途中でニッチョメ寄ってついでにサンチョメにも声掛けたら、みんな暇だって言うから連れてきたのよ」
やよいちゃんが言い終わると聞いた事のない低い声で
「そこの魔王城の領土と魔石は我々が貰う、邪魔をするなら皆殺しにする」
すると魔王軍からとんでもない数の魔法が魔王城目掛けて飛んできた。
ヴィクトリアとカカラが防御魔法を展開させたが全てを覆えず、幾つかの魔法が魔王城に直撃した。
「くっ、魔力が足りないか」
ヴィクトリアがそう言うとやよいちゃんが包帯の中から茶色いビンの様な物を出して空中にいる4人に投げた。
「魔力が足りないならこれ飲むといいわよ」
4人が受け取ったものには「魔界大マムシドリンク、これで貴方の魔力もビンビン!」と書かれていて更にやよいちゃんが嬉しそうに。
「それ飲むと魔力が全回復して、更に上限突破して朝までお痛がし放題なのよー何でも勇者達が愛用しているエリックシャってやつの魔界版らしいわよーやよいはそんなの飲まなくてもビンビンだけどー」
やよいちゃんの説明が終わると、おかまマミー軍団から黄色い悲鳴が始まった。
「エリックシャは知ってるが、確か体力と魔力を全回復させるだけで限界突破したか?」
カカラがそう言ってる間にヴィクトリアとナラムとリヴァイアが既に飲み終わっていた。
「どうしたカカラは飲まないのか?」とヴィクトリア
「味は今一だけど効果は抜群よね」とナラム
「魔界大マムシはたまに捕食するが焼くと美味いぞ」とリヴァイア
「リヴァイアは食うんかい}
カカラはリヴァイアだけに突っ込みを入れて魔界大マムシドリンクを一気に飲み干し、少しすると体がポカポカしてきて疲労感が無くなり魔力が上がって行くのを感じ、そして2回目の魔王軍からの攻撃をヴィクトリアとカカラは防御魔法でシャットアウトしそれを見たやよいちゃんが
「どうよカカラ、魔界大マムシドリンクの威力は」
「こんなアイテム初めて飲んだ・・防御魔法の消費魔力が半分位ですんだ・・」
カカラは自分の両手を見ながら感動していると、2回目の攻撃を完全に防御された魔王同盟からまた低い声が
「やるではないか、今度はそうは行かぬぞ」
今度は魔王城上空に直径20m程の魔方陣が成形されて魔方陣の中央からゆっくり黒い渦が出来始め辺りを吸い込み始めた。
ヴィクトリアとカカラが対抗呪文を唱えたが効果が無く吸い込みが強さを増してきた。
「3魔王の力で作ったブラックホール魔法を消滅させる事も塞ぐ事もお前たちに出来まい」
3魔王の高笑いをしながら言うとナラムが呪文を唱え巨大なゴーレムを作り出すとブラックホール目掛けて両手いっぱい広げ飛ばした。
「塞げるか?」
ゴーレムはブラックホール入り口に引っかかり一瞬塞いだかの様に見えたが吸い込む威力に手足が耐え切れず壊れて吸い込まれてしまった。
「無理か・・これ以上大きなゴーレムは作れない」
それを聞いたやよいちゃんが閃いた。
「あの穴を塞ぐ大きさになればいいのね・・おし野郎共あれをやるわよ・・ってあの穴だなんてやよい恥ずかしい」
やよいちゃんがそう言うとやよいちゃんを中心にマミー軍団が黄色い悲鳴を上げながら集まり、次々とやよいちゃんに抱きつき始め同化しやよいちゃんが巨大化し始め最後のマミーが同化し終わると。
「これが101匹巨大マミーやよいちゃんよーどう凄いでしょう」
体長が魔王城に匹敵する程の大きさになったやよいちゃんはブラックホール目掛けて飛ぶと途中で反転してお尻からブラックホールの入り口に嵌った。
「あらやだ・・背中で塞ごうと思ったのにお尻から嵌っちゃった・・でもこの吸い込みの感じはちょっと癖になるかも」
壷に嵌ったお尻状態で完全に穴を塞ぎブラックホールの吸い込みが無くなると魔王同盟から
「そんな馬鹿な、非常識にもほどがある・・えーい全軍で魔王城を落とすのだ」
低い声の魔王がそう言うと15万の魔王軍が一斉に動き出し地響きを立てて向かって来た。
そしてここから数時間に渡って4人対15万匹の戦闘が始まった。
4人はまずはナラムが普通のゴーレムを召喚し魔王城を囲むように配置して最終防衛ラインを引き、そのラインを超えて来た敵を威力はあるが射程の短いヴィクトリアとカカラが倒し、範囲攻撃の魔法が使えるリヴァイアが押し込んできた敵を薙ぎ払えとばかりに遠距離攻撃を始めた。
戦闘開始から10時間が経ち最終防衛ラインを超えて来る敵が増え始め対応が間に合わなくなり魔王城に肉薄されそうになった時に奴らが現れた。
「パスポートプリーズ」と言いながらサングラスを掛けた黒デーモンSP達が魔王城を囲む様に現れ肉薄する敵達を倒し始め更に魔王同盟にも聞こえる声であの声が聞こえた。
「ぐわははははは、辺境の魔王達よ吾輩の未来の妻に手を出すと言う事は吾輩に手を出すと言う事でいいのかな?」
そう言うとヴィクトリアの横にデーモン殿下が現れた。
全員が「殿下!」と声を上げると。
「待たせたなヴィクトリア、ワイハに勇者の大群が押し寄せてその対応に追われていた・・しかし勇者ごときに負ける吾輩では無い、ぐわははははは」
殿下が高笑いをしていると低い声の魔王がイラつく様に
「どこのデーモンか知らないが邪魔をするならお前も纏めて殺してやる」
低い声のデーモンが言い終わると殿下は高笑いを止め声のした方へ手を向けると魔法を唱えた。
「吾輩を知らないとは・・消し飛べ田舎物!ぐわははははは」
高笑いと共に手を向けた方角の敵が消し飛んでいった、その魔法はヴィクトリアやカカラの単体魔法でもリヴァイアの範囲魔法でも無くシュミレーションゲームに出てくるMAP兵器の様に超広範囲の敵を攻撃する魔法だった。
「ぐわははははは」
殿下の魔法を見た魔王同盟は沈黙し侵攻が止まり殿下の高笑いだけが戦場に響いた。
その頃ようやく最後の石版を手に取り大きくため息をついたレミアは目をしばしばさせながら
「ようやく最後だよ、もう数百年は文字が見たくないよ・・」
レミアはそう言うと棒読みで文を読み最後にサインをした。
「ふへー疲れたーこれで終わり?もう無いよね?」
レミアは部屋をキョロキョロ見渡していると、体から魔力が抜けて行くのを感じた。
「何?魔力が吸われていく」
「権限の譲渡が終わって、わしからレミアに魔力源が変更されてるんだ」
親父魔王が説明を終わると、今度はレミアに魔力が入って来た。
「今度は何?魔力が入って来る」
「それは魔力の供給が安定してきて魔王城と領土の機能が回復し始め、そこで余った魔力を魔王へ戻しておるんじゃ、どこの世界の魔王と言うのはなぜか強くて有り余る魔力を持って登場するじゃろ?そう言うことじゃ」
「確かにラスボスの魔王って強いよね、レミアなんてキャラのレベルを徹夜で上げて倒したし・・そう言う事か」
レミアは自分なりに理解し、レミアの言った事は親父魔王にはよく分からなかったが。
「これで、レミアがここの領土の魔王になったから、わしの老後は趣味三昧確定じゃな」
「何言ってるのお父さん、私にはもう1つ領土があって殿下が別荘に使うって言ってたけど、そこの管理と掃除をしてもらうから」
「な、何?お父さんをこき使うのか?」
「当然でしょ、まだまだ頑張って働いてもらわないと」
レミアが笑顔で答えると、急に体の鼓動が大きくなり体に変化が起き始めた。
「か、体が・・」
レミアの角が太く大きくなり背中に追加の2枚の羽が生えてきて、更に身長が伸び封印解除後のカカラと同じ位まで伸びたが、女子に必要な『出る所』は残念ながら出なかった。
「おー何と魔王の第2形態になったぞ、レミア凄いじゃないかーこれでこの辺の魔王など相手にならんぞ」
喜ぶ父親に対し成長したのは嬉しいが少しは出て欲しかった場所が出なかったのが悲しかった。
成長が終わると場内にも響く高笑いが聞こえてきた。
レミアは成長した姿のまま、場内外へ移動出来る魔法を唱え外に出た。
魔王城上空にレミアが移動すると現状を理解しようと周りを見渡すと、とある者を見つけ頭を抱えながら
「やよいちゃんが空間に食べられてる・・・」
「来て一言目がそれかい」とカカラが突っ込んだ。
そして全員が成長したレミアを見ながら同時に
「レミア?なのか?『ちっぱいままだけど』」
「ちっぱいままとか言ったのだれーーー」
第2形態になったレミアは聞き逃さずに突っ込んだ。
「体の事は終わってから話すから」
レミアはそう言うと可愛い杖を掲げ大きく息を吸うと叫んだ
「ここは魔王少女レミアの領土になったから、わたしの領土に入ってくるなぁー」
杖が光り始め魔王城を中心に魔方陣が展開を始め、元々の領土の端まで広がって行き魔法陣の内側にいた魔王同盟軍は3人の魔王と数匹のデーモンを残し次々と抵抗出来ず消滅して行った。
低い声だけで姿を現す事も無く3人の魔王は同時に「ほぼ全滅じゃないか!今回は引き下がってやる・・覚えてろよー魔王少女レミア」と捨てセリフを言い消えてしまった。
かくして魔王同盟を撃退したレミア達は再生した魔王城の魔王の間に集まっていた。
「皆さんのお陰で無事に魔王になる事が出来ました・・ありがとう」
「魔王じゃなくて魔王少女だろ少女」
カカラが少女を強調しながら突っ込みを入れるとレミアは真赤な顔で
「あ、あれは勢いで・・」
レミアが言い訳をしようとすると殿下が
「まぁーいいじゃないか魔王でも魔王少女でも吾輩の親戚に新しい可愛い魔王が誕生したのだからな、ぐわははははは」
「レミアが殿下の親戚に?」
レミアが不思議に思っているとヴィクトリアが思い出したかの様に親父元魔王に
「そうだ、親父、ヴィクトリアは殿下の所に嫁に行く・・以上だ」
突然、嫁に行くと聞いた親父以外は喜んだが親父だけは直ぐに喜ばず無駄な抵抗を始めた。
「今回の件で殿下に助けてもらったのは感謝するが、ヴィクトリアが嫁に行く件となれば別の話だし、ヴィクトリアはまだ若いから・・」
親父がそう言うとヴィクトリアはお腹に手を当てながらゆっくりと丁寧に
「お父様、無駄な抵抗はやめて、ここにお父様の孫が既に入っているの・・だから諦めて」
「な、何?勝手に城を出て行って、帰って来たと思ったら今度は子供が出来たと?お前をそんな娘に育てた覚えはない」
親父以外が祝福の声を上げている中、嬉しいはずがつい昭和ドラマの父親の様なセリフをはいてしまった。
その場にいた全員が「ぷちっと」何かが切れた音を聞き防御体制をした。
「こ、この糞親父、殿下もいるし皆もいるから、下手に出てればいい気になりやがって、そんな娘に育てた覚えはないだと、誰だ娘にこんな格好にさせたのは、あー思い出した・・まだ小さかった私に何とかこれを着せようと一生懸命だったよな、それと、なんだっけ『今まさにわしの夢が叶った瞬間である!我が生涯に一片のー』とか言ってたな、また何かパクっただろう、親父どう落とし前つけるんだ」
切れたヴィクトリアに親父は何も言えなかったが殿下が切れたヴィクトリアを後ろから優しく抱え
「普段きっちりとした服しか見た事が無かったから・・吾輩は結構気に入ってるんだが」
「殿下ったら、もう恥ずかしいじゃないですか・・」
急にしおらしくなったヴィクトリアにこのタイミングしかないと親父が咳払いをしながら。
「わ、わかった・・殿下も気に入っている事だしヴィクトリアの好きにすればいい」
ヴィクトリアはまだ懲りずに上から言う親父に魔法を唱え様としたがそれを殿下が手を繋いで抑えた。
「式は来月ワイハで行う、ここにいる全員は招待するから出席する様に・・以上だ」
そう言われた全員がまたワイハに行けると喜び2人を祝福した。
(式当日にパスポート不所持でサングラスの黒デーモンSPに拘束された事は内緒にしておこう)
そうしてヴィクトリアは可愛い格好のまま殿下とワイハに戻り、ナラムはレミアに可愛い格好を解除してもらい今回の件の報酬と勝手に言い魔石を貰ってまた研究しに何処かに行ってしまった。
残されたカカラは呪いを解いてもらって自由の身になったが
「魔王少女様が1人じゃ可愛そうだから部下が出来るまで役員待遇で当分残ってやる」と言い
リヴァイアは「海旅行の件もあるが、それよりもフュージョンした赤龍のエンと分離出来ないし・・
2人きりになるのが嫌だから分離できるまでここに滞在する」と言う事になった。
魔王少女 レミア 肉まん大王(nikuman-daiou) @tkibook2
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